この9月のシルバーウィークに合わせてGoPro8を借りることができたので、映像を撮るため久しぶりに比叡山を走ることにした。
そのついでに以前、訪問できなかった阿弥陀寺を目的地に設定する。
そんなわけで、今回は写真の多くをGoProの映像から切り出しているので広角気味になっている。どうでもいいけど。
スタート直後から録画をスタートしたんだけど、見返すと使えそうなところがほとんどないんだよな。そうです、適当に撮ってもダメでなのです。
▲8時15分、比叡山登山口にある大山祇神社で無事を祈願して出発する。
▲瓜生山(うりゅうやま)山頂にある社。
▲京都北部が見渡せる。正面に市原の処理場が見える。
▲前から気になっていたてんこ山。ちょっと行ってみる。
瓜生山を越えて登りきるとちょっとした林道に出る。いつもはルート通りに行くんだけど、今日は時間的にも余裕あるので、てんこ山へ寄ってみることにした。
なんか手書きだけど先のルートへつながってるみたいだし。
▲ちょっと荒れた道を通ってしまったけど、てんこ山に到着。目印はこれだけ。
▲てんこ山からしばらく快適に下る。でも下り過ぎてる気がする…?
さっきの標識にあった通り、水飲対陣跡まで向かうことにして山道を駆け下りたんだけど、どうも思った以上に下っていく。
イヤな予感がしたんで地図を見てみると、目的の水飲対陣跡へはどう考えても続いていない。さっきのルートも手書きで付け足してたしな。
かなり下ってしまったけど、振り絞って登り返すことにした。
▲てんこ山まで戻り、気を取り直してさっきと逆方向へ向かう。こんなところに鉄塔が。何度も通っているけど初めて遭遇した。
▲林道に合流し、いつもの石鳥居へ到着。ここまで来たらもう迷わない。
▲水飲対陣跡まで3つの沢を渡る。まずは一つめ。
▲GoProっぽく自撮りながら顔を洗ってみたけどアクションカメラの持ち腐れ感がある…。
▲そんなこんなあったけど、無事に水飲対陣跡到着。ここからケーブル比叡に向かう。
▲ここからはずっと登りが続くゾーン。久々にしんどいぜ。
▲とはいえこの季節、ハイカーやトレランの人も多く、まあまあの人とすれ違った。
▲ケーブルに出た。高低差561mは日本一なのだとか。
▲駅に続く階段を登ると…
▲出た!映えスポット、HIEIZAN!ちゃんと撮影台も用意されてます。
いつの間にやら設置されていた文字モニュメント。来たい来たいと思ってて、やっと来れた。
ちょうどケーブルの駅の真横にあるんだけど、周りには休憩している人が数名いて、ちょっと恥ずかしかったけど撮影台にGoProを置いて自撮りしてきた。
▲さて、ここから京都一周トレイル北山コースに入ります。
▲比叡山人工スキー場の跡地。2001年に閉鎖されている。
▲眺望良し。天気も良し。右に見えるのがたぶん八瀬の集落。今回向かう大原は、まだその向こう。
▲このあたりも延暦寺の敷地になるのかしらん。
▲比叡山ドライブウェイを横切り…
▲真っ直ぐいくと境内に入るので、トレイルを行く場合は迂回する。
▲正面に椿堂。その昔、聖徳太子が比叡山に登った際、椿の枝をここにさしたことから椿堂と名付けられたそうな。
▲延暦寺では最も古いとされる釈迦堂。拝観料を払ってないのでこれ以上は近づけない。
▲次に目指すは個人的に思い出深い仰木峠。
ここまで所々GoProをまわしながら走って来たけど、どうやら残り容量があやしくなってきたので、しばらくザックにしまうことにした。
撮影して思ったけど、何を撮るかの取捨選択って大切。7分くらいの尺で撮った箇所もあったけど、そんなに長いと編集面倒だわ。
登りをはぁはぁ言いながら比叡山の解説とかしてみたけど、聞けたもんじゃあない。
▲延暦寺を出て最初の急登。久しぶりに登ったけど、やっぱしんどい。
▲がんばって登ったわりに達成感の少ない横高山。
▲第二の急登。右手には琵琶湖が見える。
▲ゼェハァ言いつつ到着した水井山794m。ここまで来たらあとは基本下り。
▲そこそこ下る。足裏が痛くなってきた。
▲左に行くと仰木峠。右に行くと横川に出る。
▲仰木峠に到着!記憶していたより遠かった…!ここでちょっと休憩。
▲以前はなかった看板。比良比叡トレイルだって。
とりあえず仰木峠までやってきた。上の写真の通り、ここは四つ辻になっていて、仰木の里へ向かう道、大尾山へ向かう道がのびている。
いろんな方向へ向かえるということもあり、僕がこれまで出たトレイルの大会ではここを経由することが結構多い。
今回はこのまま真っ直ぐ、京都トレイルのコースに沿って北上する。
▲しばらく走り、北山19の看板で京都トレイルからは外れて大原の方へ。
▲久しぶりの道は結構荒れていた。
▲途中で見かけた昭和遺産。
ここから下りが続くわけだけど、何せガレている上、水の流れもあって足元が悪い。下りだけどスピードは出ないし、足裏は痛いし、あーくそ!
と思って「うおー!」と叫んで発散した時に限って、対面から人が歩いてくる不思議。
「ども~」と言って足早に立ち去る。驚かせてゴメン。
▲そんなこんなで人里に下りてきた。
▲獣対策の扉を開けて…
▲山道を少し下ると…
▲大原の里!のどか!
▲集落の中にある標識。とりあえず三千院まで行くか。
▲というわけで、三千院到着。何度か来てるけど、入ったことない。
コロナ禍ではあるけれど、今日は観光客がかなり多かった。普段より多い印象だ。
後で知ったけど、このシルバーウィークの人出は久しぶりに多かったそうで、とくに京都はどこもいっぱいだったみたい。
それは全然かまわないのだけど、今日はなんかTシャツもパンツも汗臭さがハンパなくて、あまり人に近寄りたくない感じだ。どっかで水浴びしたい…
▲ここから観光地を通って大原のバス停に向かう。
▲大原感出てるな。
▲バス停の北側、国道からそれて橋を渡り田舎道を行く。
三千院から川沿いに下り京都バスの大原バス停まで行く。リアルゴールドを一本飲んで、ここからもうしばらく、緩やかな上りを2キロほど進むことになる。
前に来た時はもうこのあたりで気持ちが切れて、ほぼほぼ歩きながら向かった記憶があるけど、今回は比較的まだ元気。服が臭いだけ。
▲走ること27キロ。ついに古知谷阿弥陀寺へ到着!
古知谷 阿弥陀寺
家を出てから約5時間、前振りが長くなったけど、やって来ました古知谷 阿弥陀寺。
阿弥陀寺というのは全国にたくさんあるそうで、わかりやすくするために地名の古知谷(こちだに)を付けて呼ぶんだとか。
ちなみに冬期、1月と2月は基本的に拝観を中止している。
実はここ、紅葉の名所でも知られているんだけど、まだちょっと早かったみたい。
▲山門をくぐってからが長い。
▲上の方まで車で行けるんだけど、なかなか手強いぜ、坂道。
▲ちなみに浄土宗のお寺だそうです。
これまで、鴨川の源流がある「志明院」、花背の「峰定寺」といった山奥の寺院を訪れたことがあるけれど、ここもまた人里離れた感のある場所だ。
ただ、先の2つと比べるとまだ来やすい方かもしれない。
▲結局、お寺の入口までは1キロ近く登ることになる。
▲寺の入口には「禁葷辛酒肉」という石碑が立っている。
「葷」というのはにおいの強い野菜のこと。つまりこの石碑の意味は「生臭い野菜や酒、肉を食べるヤツが入るの禁止!」ということなのだ。余裕で入れねぇ。
とは言え、これは精進料理で避けられる食材なので、仏教的には普通のことなのかもしれない。
とくにここ阿弥陀寺には食にストイックな人がいたわけだから当然といえば当然。
▲樹齢800年を超す楓の木。
この先に境内があるのだけど、拝観料を払わない人は、ここで引き返すよう看板が立ててある。そう、拝観料をケチるヤツも入山禁止なのだ。
拝観料は500円。さすがにここまで苦労してやって来て500円を惜しむ人はまれだろう。
ちなみに社務所では「お酒を飲みますか?」「お肉を食べますか?」といった類のアンケートはやっていない。現在では拝観料さえ払えば入ることが許される。
▲境内はそれほど広くはない。
▲だけどお庭も綺麗に手入れされているし、明るくていい感じ。
▲この奥には墓地もある。ここまで墓参りに来るの、大変だ。
▲六体地蔵。残念ながら由来はわからない。
さて、古知谷阿弥陀寺の一番のポイントと言ったら、何と言っても「ミイラ佛」だ。そう、いわゆる即身仏が安置されている。
日本には即身仏が17体存在し、そのほとんどは東北地方にある。とくに山形県は即身仏県と言ってもいいほど豊富な県だ。
東北地方に多いのはおそらく涼しい気候が関係していると思うのだけど、即身仏スポット最西端にして最南端がこの阿弥陀寺。
ただ、残念ながら仏様は非公開になっており一説では保存状態が良くないからと言われている。
▲弾誓(たんぜい)上人とは阿弥陀寺を開いたその人。
▲ミイラ佛は石廟の中に安置されている。その説明。
余談になるが、即身仏になるにはそれ相応の準備が必要だ。説明書きにもある通り、まずは身体を腐りにくくするため、木の実を食べて体質を変える。
もちろん穀物、たんぱく質、酒なんかもアウト。そんな人が開いたお寺だもん、そりゃ禁葷辛酒肉って書くよね。
その後、石廟に入ってお経を唱え続け、声が聞こえなくなったら密閉保存するという方法だ。
こんな方法、控えめに言って狂ってる。ただ、僕は死に方の選択肢として即身仏になれないかワンチャン狙ってなくもない。
ちなみに現代で即身仏になると法律に抵触するそうです。
▲弾誓上人がいる石棺。もともとこの下にある石龕(せきがん・石の塔)に入っていたそうだけど、明治15年にこの石棺を収める際、この中へ移動したとのこと。
僕が訪れた時は誰もいなかったので、ゆっくりと石廟を見ることができた。ちなみに懐中電灯も置いてあるので、しっかり見ることができる。
石棺が収められたこの巌窟、とくに神聖な雰囲気なんかは感じなかったけど、暑くもなく寒くもなく、無音、無臭、無風状態で、何とも不思議な空間だった。
しばらくたたずんで不思議空間を堪能したけど、もっと長い時間、しかも暗い中いることになったら、ちょっと正気でいられなくなりそうな、そんな場所だった。
▲お寺が開かれたのは1609年。建物もなかなか年期入ってる。
前述した通り、お寺はさほど広くないので、さっと見終わった。境内を後にし山門まで下る間、夫婦らしき1組と男性1人とすれ違ったんだけど、意外と参拝客多いのかな。
この後、大原のバス停に向かって帰る途中、30キロを過ぎたあたりで川に入ってさっぱりして終了。持って来たおにぎりを食べて帰路につく。
▲ドボンできそうなポイントを発見!やっと汗を流せるぜ。
そんなわけで、GoProの試用も兼ねて走った今回、公式アプリを使ってムービーを作ってみた。全く良い出来ではないのだけど、せっかくなのでアップしてみる。
出来た映像をVlogとして自分で見返す分にはいいけど、かっこよく撮って良さげに編集するのはまた別問題だな。GoPro、欲しいけど活用しきれる気がしない…
▲天気も良くて、久しぶりにトレイルを長くゆっくり走れて楽しかった!