【東近江を行く】近江八幡 〜 繖山 〜 能登川
久々にいっちょ気合いを入れてトレイルコースの新規開拓したろうかいと思い、三連休の最終日に滋賀県は近江八幡駅にやってきた。今日はここからスタートする。
実は以前、「関西の山歩き」的な本を見て、近所で走れそうな場所をピックアップしておいたのだ。ぬかりないぜ。
今回はそのうちのひとつ、繖山(きぬがさやま)をチョイスした。
▲位置的にはこんな感じ。平野部にちょこっと盛り上がった低山だ。
南側から入山し北へ抜けるルートを予定していたため、本来であればJR安土駅が最寄りなのだけれど、乗車した電車が安土駅に止まらなかったので、ひとつ手前の近江八幡駅で降りてそこから走って向かった。だいたい4キロほどのウォーミングアップ。
▲近江八幡駅から安土駅へ向かう道中。おそらくあの山を縦走する。
▲安土だけに信長の飛び出し坊や。しかも手作り。
▲山が正面に見えてきた。すぐ麓まで住宅街が広がっている。
▲観音正寺方面の林道からも山へ入れるけど、今回はまっすぐ向かう。
南西からのアクセスは2か所あって、ひとつは観音正寺を経由する方法、もうひとつは桑實寺を経由する方法だ。
ちなみに桑實寺経由で行くと入山料300円が必要になるんだけど、なかなか趣あるお寺ということもあり寄ってみることにした。次いつ来るかわからんしな!
▲こちらが山門。いい感じで年季入ってる。山寺って感じ。
▲説明書きもだいぶ傷んでるけど、とりあえず古いお寺なのだ。
▲山門からは石階段がつづく。
▲まあまあ石段が長い。参拝者泣かせやで。いや、マジで。
▲やっとお寺が見えてきた。石段はおよそ400段とのこと。
桑實寺(くわのみでら)
繖山の中腹にある山寺、桑實寺は天智天皇の勅願寺院として創建された歴史ある寺院だ。白鳳六年ということだから西暦でいうと677年、飛鳥時代から存在していたことになる。
開山の定恵(じょうえ)和尚が中国から桑の木を持ち帰って、日本に初めて養蚕技術を広めたと言われている。ちなみに定恵は藤原鎌足の長男坊。
本堂は南北朝時代の建物で、入母屋造り檜皮葺で重要文化財に指定されている。そういえば湖南アルプスの太神山不動寺にあった本堂も檜皮葺だったな。
本堂に仏像がたくさん鎮座してあるのもこのお寺の魅力。わざわざ来た甲斐があったぜ。本尊の薬師如来像は秘仏のため見れなかったんだけど、大日如来坐像は戦国時代のもので、それなりの雰囲気をまとってるような気もしないでもない。
▲境内はそれほど広くないけど、見晴らしはいい感じ。
▲ここからさらに山を登っていく。
▲このあたりは荒れてるとはいえ、ずっと石段が続いてる。作った人すげーな。
▲しばらく行くと石垣が見えてきた。
山頂近くに突如現れたのが観音寺城跡だ。日本五大山城のひとつで六角氏の居城だったらしい。六角氏といえば三雲城を作るように命じた人なんだけど、あいつ、なんか山の上に城作るの好きだっただけちゃうか。
▲城跡付近は平らになっている。居住地とかあったんだろな。
▲途中でみつけたトレイルマップ。わかりやすい。
▲左に行くと観音正寺に続いてるんだけど、そこへは向かわず山頂を目指す。
▲上の標識から左へ振り向くと三角点への標識が。ここを登っていく。
▲しばらく行くとお目当ての繖山山頂に到着。433メートルだから大文字山よりも低い。
▲でも見晴らしはいい。向こうに見えるのが伊吹山。上の方はまだ雪があるみたい。
▲逆方向の眺め。中央に飛び出てるのは近江富士かな。
▲山頂から抜ける道が3本あってわかりにくいけど、地獄越を目指して下る。
山頂までもそうだったけど、ここのトレイルはとても走りやすい。石段も多かったけど丸太階段も多くて道も整備されてるみたいだし。
何より日当たりが良くて明るいし、エグい急登もないし、すいすい走れる。ごめん、うそ。走りやすいけど、すいすいではない…。
▲このまま下って正面の山を越えるっぽい。おそらく伊庭山だと思う。
▲低山とはいえ、尾根から見える景色はすばらしい。天気良くてよかった。
▲そうこうしてたら地獄越に到着。ここも4方向に道がある。低山だけにアクセスがいいんだろうな。
ここから瓜生山を目指してまたしばらく上りになる。一応、山頂はあるみたいだけど、見つけることはできなかった。
▲登りきると鳥居が見えてくる。
▲こちらも山の上にある神社、雨宮龍神社。
▲推古天皇のご時世に建てられたそうな。
▲本殿の意匠が立派。
雨宮龍神社は本殿がひとつと境内に御神体のような岩があるのみで、特筆すべきものはなかったんだけど、神社の周りはやたらと大きな石が多かった。
▲このあたりにも巨石が多い。
▲神社近くにあった巨石群のなかにやたら丸い石があった。
▲不思議なカタチ。しかもでかい。
▲こっちの石には何か書いてある。山岳ヤンキーの仕業か。
▲神社以降の道も整備された丸太階段が続く。
▲ゴールまであと少し。
▲整備されすぎてて、何か自然公園の中を走ってるみたいな感覚。
▲とはいえ、なんだかんだ思いのほか階段が続く。逆方向からだとキツそう。
▲時折、落書きされた丸太を見かけた。次男坊って。(一応、僕も次男坊)
▲かなり標高は下がってきた。でも琵琶湖まで見渡せる。
このあたりは散歩コースになっているのか、子供連れの姿もちらほら見られた。また、途中の東屋でおじいさんとおばあさんがお弁当を広げていたりと、人々の憩いの場所になっているようだ。
▲上山天満天神社に到着。
▲なぜか鈴と本殿までの距離が遠い。なんでだ?
▲神社近くにあった繖山全体地図。一番右の桑實寺から縦走してきたことになる。
近江八幡駅を8:30に出発して、下山したのが11:15。3時間かからずにゴールしてしまった。
当初、半日ほど掛けて走ろうかと思っていたので、少々拍子抜けになってしまったのは否めない。やや物足りなかったので、このまま近江八幡駅まで走って帰るか迷ったけど、なんとなく今日はここまでにしておこうという気分になって、素直に帰ることにした。
こういう時、誰かと一緒だったら「来た道折り返しとくか!」ってなるんだろうな。
▲ゴールはJRの能登川駅。
結局、上山天満天神社から最寄りの能登川駅まで数百メートル、ぶらぶらと走って終了。
トレイルマップを見る限り、繖山の南に箕作山(みつくりやま)というのがあるので、北側から入山してそこまで抜けるコースもありだな。
しかも初級コースって感じだから、トレイルランニングに興味がある美ジョガーを連れてワクワクドキドキ走るのも楽しそうだな。ウフ。
ま、そんな人は周りに全くいないけどな!