右足の幅がFでした。

サブ6ランナーかく語りき

雨の蓬莱山を登ってきた。(前編)

 7月17日(日)曇り、三連休のなか日ということもあって電車を乗っていつもよりちょっと遠くのお山へ。今年はいろんな山へいこうという裏テーマがありまして、まずはこちらの「蓬莱山」へ。ちなみに山の名前は中国の三神山のひとつから来ているそうだけど関西人の僕にとって蓬莱といえば551の豚まんしかイメージできない。

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▲駅からのぞむ蓬莱山。雲がかかってる。

JR湖西線蓬莱駅を下車したのが8:04。男女4人の中年登山者と単独登山中年女子と中年トレイルランナー(自分)の6名。いつもは前日に用意する水を準備できていなかったので、地元のコンビニで水を買って駅のホームでハイドレーションにうつしかえます。この日の水分は水1リットルと500のペットボトルのお茶1本。

 

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蓬莱駅外観。もちろんコンビニなんてない。

ちなみに蓬莱駅周辺にはコンビニがないので必要なものは用意して臨むべし。いや、ホント何もないし…。電車を降りた時にはまだ雨は降ってなかったけど、駅を出たらまさかのざざぶり。けっこう降ってる。あまりに雨がひどいようならやめようと思ってたけど、とりあえずは行けるとこまで行きます。せっかく電車で来たしね。

 

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▲駅前にあった案内板。いろんなルートがあるけど、今回は金ピラ峠を経由して蓬莱山へ。

駅前の国道を北へ向かってすすみます。少し進むと八屋戸という交差点があるので、そこを左へ入って山方面へ向かいます。

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▲「八屋戸」の交差点を左に。

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▲しばらくは住宅街…というか民家の間を走ります。

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▲湖西道路をくぐる。この先が山の入口。

この近くに西福寺と若宮神社があったようだけど、雨も降ってるし今回はスルー。神社仏閣好きとしては残念なところ。トンネルをくぐって山へ入ります。山といってもしばらくは舗装路なので坂道を進む、という感じ。このあたりはずっと道なりで。

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▲途中の分岐。蓬莱リッチランドって何!?

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▲舗装路の坂道が結構長く続く…

この道が結構長くて途中から走れず歩いて上ります。ロング舗装路が仰木の里を彷彿とさせる。ここでさっそく手を後ろに組んで歩く「後組み登法」発動。この体制だと身体のブレが少なくなって上りには有効だそう。見た目はほのぼの散歩中みたいな感じ。

長い上りの途中、雨もひどくなってすでにビショビショ。足元はワラーチだし、ウェアもどうせ汗でぬれるしいいんだけど、問題はバックパック。前日に大文字山へ行って洗ったとこだったので防水スプレーしてないしレインカバーも持ってないし、中身がちょっと心配。結局、大きな被害はなかったけどカバーは必要だなぁ。

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▲雨足がさらに強く…わかりにくいけど土砂降りですねん。

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▲大きなダム!野離子川というそうな。

黙々と上っていると、前方に5人の登山者集団を発見。上下防水ウェアを着てバックパックにはカバーもバッチリの雨天装備。こちらは短パンサンダルなのでこういう時、バツが悪いというか、「山をなめんな」と言われそうで正直接触は避けたいところだけど、追い越さないわけにもいかず…。
「おはようございます~」と控えめに挨拶して「金毘羅神社ってもうすぐですかね?」とフレンドリーに話しかける。彼らは若者のグループで、どうやら蓬莱山への登山は初めてだそう。こういう時、もうちょっといろんな話ができるスキルがあればなぁと思う。話題を広げたり引き際を見極めたり、実はちょっと苦手。

彼らをかわして颯爽と上ろうか思っていたら20メートルもいかないうちに金毘羅神社を発見!さっきのグループへ「神社ありましたよ~」とか言ってみる。なんかうまく振舞えた気もしないので足早に立ち去りました。またも境内に寄れず…。この時点で駅を出てから約30分。

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金毘羅神社に到着!境内には入らず…

若者グループから逃げるように(?)上った先に水場が。「金毘羅神社の名水」というもので、比良山系の雪解け水らしい。この長い坂道を登る横にずっと水がすごい勢いで流れてて水が豊富な山だなと思ってたけど、何かしらゆかりの水がありました。そもそも金毘羅さんというのは大物主という水神を祀ってるところなのでそれも納得。

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▲山水!冷たい!とりあえず飲む!

 

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▲落石注意の看板を過ぎると…ってマジで落石かッ!

 

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▲長い舗装路、ガスが出て午前中だというのにヤな感じ…

 

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▲しかし、この山感がすばらしい!

金毘羅神社からさらに上っていくと一台の白い軽自動車が追い抜いて行きました。こんなとこでも車は通るのね。途中、「扇ノ間」という標識があったので気になったけど、「そこ入っていくの?」っていう感じだし雨だし後ろに若者グループもいるしスルー。今回、スルーばっかり。
いよいよ山奥感が出てきたところで舗装路が終了!がたがたの砂利道になります。砂利というよりこぶし大の石がゴロゴロ。するとそこへさっきの白い軽自動車が上から戻ってきました。どうやらあまり目的なくここまで上って来たらしい。車体をガッコンガッコンいわせながら、時折大きな石で擦って変な音がしてたけど、見たトコロ無事に舗装路へ出て下っていきました。

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▲ついに舗装路が終了。ここから砂利道。

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▲砂利道を少し進むと案内板。

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▲現在地をズーム。金ピラ峠から蓬莱山、打見山からクロトノハゲを経由して下るルートでいきまーす。

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▲ここからトレイル、スタート!長かった…

舗装路が終わりトレイルに入ります。トレイルといってもこれまた石だらけの歩きにくい道。そんな足場のつづら折りが続きます。ちょうど八瀬の登山口から横高山へ続くルートに似てるかも。それでもあまり坂はきつくないので淡々と上り続けます。ここで出発から1時間経ったのでエネルギー補給。

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▲道はガレガレ。

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▲1時間立ったので恒例のエネルギー補給!

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▲大きな石が多くて進みにくい。

スタートから約1時間15分、金ピラ峠に到着。距離はだいたい5.3㎞。たいした距離じゃないけどずっと上りだったのでキロ15分ペース。トレイルランニングとは名ばかりでほぼ歩き。うーん、もうちょっと早いペースで上りたいなぁ。この時点では足も体力もまだ大丈夫な感じ。ここを過ぎるとさらに道が狭くなって登ってる感が出てきます。

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▲金ピラ峠に到着!なんでピラがカタカナなの?

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▲すぐそこの谷にかかる雲。吸い込まれそう。

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▲このルートではめずらしくロープで登る急登

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▲シダと草が茂る狭い道。向こうが明るい!

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▲草が足にかかってかゆい。

細い道を抜けるとパァーと視界が開けて「わー!」となるはずが雨のおかげであたり一面真っ白、わー!下界ではなかなかお目にかかれない視界の悪さに、それはそれで新鮮さがあるなと思いつつ。遠くにうっすら何かのシルエットが見えるのってホラーゲームを連想させます。フォグの設定が絶妙だぜ!

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▲ついに尾根にでた。何このフォグ。

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▲うっすら建造物が…

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▲看板発見!蓬莱山はすぐそこ!

フェンスの向こう側は「びわこバレイ」の敷地。冬はスキー場になる草山を登るわけだけど広いし見えないしとりあえず上に上に。足もとには大量の鹿のフン!(たぶん鹿だと思う)若草山みたいだけど、肝心の鹿が全く見当たらないのはなぜかしら。

タイミングがよければたぶんたくさんの登山者とびわこバレイに遊びに来た家族連れでにぎわってるところだろうけど、当然ながら誰かいるはずもなく。逆に誰もいないから気兼ねなく山頂付近をパシャパシャ写真を撮ったけど、何か写るはずもなく。

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▲芝生の山を登る!もはやサイレントヒル状態。


▲山頂到着!何も見えねぇ…

 

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▲ウェルカムボード、昨日のままだし。なぬ!?ハンモックだと?

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▲吹きすさぶ雨風。のんびりできるわけがない。

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▲ミストで腕毛が大変なことに!

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▲とりあえず下ります。けど、どこへ…?

独りで登ると嬉しさを分かち合う人もいないので達成感は半減だけど、景色が見えないとさらに充実感も半減。ウォーズマン的にいうと25万パワーですわ。なんか独りウロウロしたけどできることもないのでチョコを二つ食べて下山することに。でもどこへ行ったらいいのかわからないので、とりあえずリフトに沿って下ります。

続きは後編で。