右足の幅がFでした。

サブ6ランナーかく語りき

【読クソ完走文】世界の混沌を歩く ダークツーリスト/丸山ゴンザレス

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今、地上波で非常に人気のある番組『クレイジージャーニー』。何を隠そう僕も放送開始当初からの視聴者で、あまりテレビを見ない我が家においても必ずチェックする番組のひとつになっている。

そのジャーニー達の中で多くの出演回数を誇るのが本書の著者、丸山ゴンザレス氏。世界中の裏社会、闇ビジネス、貧困などを取材する危険地帯ジャーナリストとして活動されている。

と、もはや説明も不要なくらい有名な方であるし、本書の内容も番組で放送されたものが基本となっているので、そのあたりには言及しない。

世界にはホントに様々な価値観があり生活があり、善悪すらも画一的に定義できないものなのだなと思い知るわけで、ただ「生きる」ということだけが真理のように思えてくる。

以前、 石井光太氏の『物乞う仏陀』や『レンタルチャイルド』を読んだ時は、万力でゆっくり押し潰されるような読後感で、しばらく暗い気持ちになったりもした。

ただ、本書は装丁が鳥山明風のポップなイラストであることやクレイジージャーニーでの演出がバラエティめいていることなどから、それほど重くのしかかることはない。(個人的には)

いや、もちろん書かれている内容はかなり濃くかつヘビー。もしも『NNNドキュメント』なんかで放映されていたら、それはそれで重い内容になっていたと思うわけです。

しかしこういったとっつきの良さを出すことが多くの人に触れる機会になり、かつ身近な出来事として考えるキッカケになるわけで、導入としてはおそらく正解なような気もする。 

 ところで、僕は異文化に興味があるので、本書も面白く読ませてもらった。しかし、銃密造やら麻薬密売やらギャングの抗争のことを知ってどうなるのか?そんな疑問も聞こえてくる。

 本を読んで人生が変わる人もいれば、「つまんね」で終わる人もいるわけで、それはそれで問題ないと思ってる。自分が感動したからって他人も感動するとは限らないし。

しかし、本書に書かれてあるのは圧倒的な現実であり、自分たちと地続きの世界で起きているあまりにインパクトのある出来事である。それを前にして何も感じないわけにはいかない。

人は感情を揺さぶられると胸の中に生まれた"何か"を吐き出したくなる。それを言語化するには考えることが必要だし、考えるには素材やツールが必要になる。

抽象的な表現で申し訳ないのだけれど、それが生きていく上でとても必要なことだと思う。「なぜ」「どうして」「どうすれば」と疑問をもってそれを考えること。そんなきっかけを本書は与えてくれる。

そういう意味では、学校でこそこういう出来事を紹介し考えるべきだし、修学旅行にTDLとかUSJじゃなく、スラムや大麻農園に行くべきなのだ!そんな僕は温泉に行きたい。(意味不明)

ただ、本書に登場する現地の人々は過酷な環境で暮らしているにも関わらず、悲壮に暮れて生きているわけではない。地下の若者もスラムの子供も本当にたくましく生きている。

「自ら考えたくましく生きること」、人生を過ごす上で大切なことをあらためて感じさせられた一冊だった。

それにしても、ひとりで服屋に入ることも躊躇われる僕にとって、丸山ゴンザレス氏の行動力には脱帽どころか頭が取れる。独りでグイグイ進める人って素敵やん。

【読クソ完走文】太陽と乙女/森見登美彦

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 僕は京都生まれの京都育ちなので京都のことは好きだけど、どちらかというと地元愛的な感じなので、京都好きを自称する人ほど京都好きではないと思う。

京都に住んでるから京都に詳しいかと言うと全然知らないことの方が多くて、もはや京都通を自称する観光客に京都のことを聞く始末。

まぁ自分が住んでいるところなんてそういうもんなんだろうと思うけど、本書の著者、森見登美彦氏も同じように思っていたのは意外だった。

森見氏の作品を読んだのは『夜は短し歩けよ乙女』が初めて。タイトルの小気味良さと中村佑介氏のイラストが僕の琴線をかき鳴らし、少し立ち読んだ時に飛び込んできた浪漫文章!

これはもうすごいものを見つけてしまった!と夢中で読んでみたものの、お話があまりに荒唐無稽な展開に独特の言い回し、僕のイマジネーションが世界観についていかず不思議体験のまま読了したと記憶している。

そんな(どんな?)著者のエッセイである本書、「寝る前にチョロっと読める」をコンセプトに森見氏自身のことがいい具合の文章にまとまって書かれている。そしてコンセプト通り寝る前に読んだりもしたけど、面白すぎて結局持ち歩くことになってしまった。

森見氏の文章はとてもユーモアがある。落ち着いたテンションでリズムよく話が進んでいくかと思えば突然大袈裟な表現が立ち回る。これには思わずくすりと笑ってしまう。

実際、森見氏に会ったことも見たことも声を聞いたこともないけれど、こんな「文章」が服を着て歩いてるような人なんだなぁとは想像できるくらいその人を表してると感じた。

なんか森見賛歌みたいになってしまったけど、つまりは僕もこういった文章を書きたいわけである。←「である」とか、こういう文章の書き方からすでに模倣し始めている。

 

話は京都に戻る。森見氏が描く舞台は本人曰く「妄想京都」だそう。冒頭にも触れたけど、森見氏もむちゃくちゃ京都通というわけではなく、自身が経験した京都生活を膨らませて作品を書いているそうな。

思うに京都は妄想しやすい場所なのかもしれない。歴史もあるし文化もあるし美味しいパン屋もたくさんあるし!

僕はたまに出張で地方へ行くことがあるけど、見所って距離が離れて点在していることが多い。でも京都はすごくこじんまりしていて、さっと移動できる距離に期待通りの"京都感"がつまっていて、いわば観光密度が濃い場所なんだと思う。

ランニングを始めて京都の街をぐるぐる巡ることが多くなったのだけれども、神社仏閣、とくに仏像好きの僕にとって、京都は本当に見所の多いところだと再認識することになった。

当初は行きたいお寺や神社に照準を合わせて走りに行っていたけれど、道中ここもここもと寄りたいところがあって、結局全くもって走るどころではなくなってしまった。それもたかだか5キロ、10キロの話である。(いずれ仏像ランマップとか作りたい)

 

京都で走るとなると、やはり一番は鴨川沿いだろう。整備された河川敷をそこそこ長い距離走ることが出来るし、近くにトイレや自販機もあるし、何かあればすぐにエスケープ出来るし、ランニングには適した場所であると思う。

しかしそれ以上に、鴨川河川敷には何と言うかいつもゆるやかな空気が漂っているのが心地良い。まさに憩いの場というべき空間、広すぎず狭すぎず、家の庭の延長のような場所なのだ。

子供連れ、サークルの大学生、若いカップル、外国からの観光客、カモにエサをやる中年男性、尺八を吹くおじいさん、そこにいる人それぞれが思い思いに過ごしている。そんな空間を走り抜けるのは結構楽しい。

 

ここでひとつ、森見氏に倣って僕も妄想してみよう。鴨川沿いを走っていると足元にボールが転がってくる。拾い上げると向こうから「すいませーん」と駆け寄る女性。そう、京都在住の本上まなみさんだ。

僕の姿を見て「裸足で走ってるんですか!?」と目を丸くする。そうですよ、と答えながらボールを手渡すと、もう一度「裸足で走ってるんですか!へぇ!」と驚き、「ボール、ありがとうございます。よかったら一緒にお昼ゴハンなぞいかがでしょう?」と控えめに、だけど当然のように誘ってくる。

もちろん僕はえぇどうもと軽く承諾し、案内された葉っぱ柄のレジャーシートに腰を下ろす。シートの端には「爽健美茶」と書いてある。

「これ、ナカガワ小麦店のバゲットなんですよ」と長いパンを無造作に突き出したかと思うと自分の方に向いたパンの先をかじって「端っこかたい」とケラケラ笑い出す。「あ、でも柔らかい方が食べやすいですね」といってバゲットを半分にちぎると中から出町ふたばの豆大福が転がり落ちて「もへもへ!」と叫んで大ウケする……

みたいな!こんなんみたいな!思わず妄想が暴走して迷走してしまった。素敵!鴨川ステキ!森見氏は本上まなみさんに会うという目標を叶えた。僕もいつか会えるかなぁ。そんな京都、貴方も走ってみませんか。

いかるがの里・法隆寺マラソン 完走の記録

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2018年2月11日、奈良県斑鳩町で行われた「第47回 いかるがの里・法隆寺ラソン」に参加しました。走ったのはハーフマラソン。スタートが12時と遅い時間だったのでかなり余裕を持って家を出て10時30分には会場入り。ゆっくり準備しておにぎり2個食べてスタートを待つ。

今回、初めて法隆寺ラソンに参加したわけだけど、感想としては風が強かったことと、足裏が痛かったことの2点。

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▲体育館で受付を済ませ準備する。ここで荷物を預けることができる。

僕は裸足で走ったわけだけど、本大会はアスファルトのコンディションが良いとは言えない状態。とくに後半、10キロ過ぎての農道コースは路面がガレガレでさすがに減速せざるを得なかった。

ゴール後、足裏をチェックすると案の定、怪我をしている。右足母指球に小さな血豆、薬指出血(これは走る前から怪我してた)、左足親指に血豆(前からあったものがつぶれて逆にキレイになった)、そして不覚なことに左足カカトに大きな水膨れができてしまった!

f:id:iparappa:20180212090449j:plain▲スタートは目標タイムごとに並ぶ位置が決められている。僕は2時間以内のところへ。

これが何を意味するかというと、カカトに負担が掛かる走り方だった、つまりミッドフットから足裏のバネを使う裸足に適した走り方が出来ていなかったことになる。

路面の悪さもひとつの原因かも知れないが、それよりも後半バテたことで走り方が雑になったこと、このペースでは足裏に負担が掛かるレベルだということが露呈したのだ。これについては自分のスキルがまだまだなのだと肝に命じたい。

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▲見渡した限り、裸足もワラーチの人もいなかったように思う。

最初の5キロは小高い丘と住宅街を走り抜けるアップダウンのあるコース。スタート直後ということもあって、登り坂もグイグイ走る。というか、宇治川ラソンに比べたらもはや平坦

ただ、道幅が狭い。住宅街は4、5メートルほどある感じだけど(それでも集団で走ると狭い)、貯水池近辺は3メートルないようなところも。

しかも最初の給水の手前で野道に入るところがあって砂利が痛かったりぬかるんでたり。この辺りから裸足に優しくないコースかもと思い始める。結果、その予想は的中した。

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▲今回、走ってる途中に写真を撮らなかったので、帰りに寄った法隆寺の写真をご覧ください。

最初の給水で6分のペーサーをかわしたので、ここまでそこそこのペースで来ているのがわかった。スタート前、なかなかGPSが認識せずそのままスタートしたのでタイムは参考程度になるだろうと。だからそれに一喜一憂するのもなと思ったので、マラソンの大会ではめずらしく結局ほとんど時計を見ることはなかった。

8キロ過ぎ、ついに長いガレた路面が現れた!結構痛い!幸い路肩に石畳があったのでそこを走って乗り切る。嗚呼、これは痛いわ。こんなのが続くとヤバイかも。

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そこからスタート地点のスポーツセンター前を通って後半の田園ゾーンへ。しばらく大きな国道を走るわけだけど、意外なことにここのアスファルトが粗い。車道はツルッとしたアスファルトが多い印象だけど、まさかのザラザラ路面。走れないほど痛くはないけど、出来るだけ足裏を消耗しないためにも白線の上を走る。そしてたまに小砂利を踏んで痛い。

竜田川近くまで行ったら民家を抜けて農道へ。途中、誰の家の敷地やねんみたいな場所を通り抜けたり、地元の人しか知らないような小道を抜けたりと、よくぞコースにしたな!と思う道を走る。路地裏の鬼ごっこ感があって楽しかったけど。

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ここらかの田園ゾーンは遮るものがなく景色はいいけど風がすごい。風が強く吹いている、っていう小説読んだことあるなと不意に思い出す。箱根駅伝のお話だけど、思い出したところで僕の足が速くなるわけじゃあない。

しかも路面はどんどん荒れた場所が多くなる。痛くてまともに走れない。じゃあ裸足で走るなよ、ってなるから全然平気感を出してポーカーフェイスで走り続ける。

途中、小学生たちが学校の前で集団で応援していた。「裸足や!」誰かが叫ぶ。ここぞとばかりに「子供たちー!」と近寄ってハイタッチしながら通り過ぎる。すると元気になるからあら不思議。ちょっとの間だけやけどな。

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JRの線路をくぐり折り返す。相変わらず風が強い。強風の逆風の中、ついに現れた「あと5キロ」の看板。ここらで脚が重くなってくる。来た…先行失速型の典型的症状!それでも風に抗いながら、悪路に悲鳴を上げながら進んでいく。(この時はもう我慢出来ず痛いー!と悪態ついてた)

コースの見通しがいいから進むべき場所にランナーが見える。小さく小さく見えるのでかなり遠く感じるけど、武庫川ユリカモメの時ほど絶望的じゃない。だってあと5キロもないんだし。だけどこの辺りから後続の選手に抜かれ始める。

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残り3キロ、荒くれ路面の車道に出た。緩やかな登り。なかなか前の選手に追いつかない。ここでまさかの給水!ポカリを一口。あと2キロ、しばらくいくと10キロの選手と合流して道が渋滞気味になる。

最後はやや登りが続く。その時、沿道から「50分切れるでー!」と声が聞こえた。マジか!じゃあ切る!そう思うと不思議なことに足に力が入ってくる!登りを抜けてさあ平坦!今や!スパートや!

と思った瞬間、「裸足っすか〜」と後ろから声を掛けられる!ここで!?なんで今!?「地元の方ですか?」おじさんが気さくに話し掛けてくる。「いえ、京都です!」スピードを上げながら答える。「ほぉ、京都!京都やったらほら、誰かいな、裸足の人いるやろ?えっとなんやったかいな…」「すんません、僕だいたいひとりで走ってるんで…」問答しつつも足を速める。そこにまた別のおじさんが「裸足や!アベベや!がんばれ!」と間の悪い応援。すかさず隣のおじさんが「アベベて!年齢的に知らんやろぉ?」と反応。もうゴールはすぐそこ、すまん、おじさん、「そっすねー!」と言い残しラストスパート!

最後の最後で今日一番たくさんランナーと話をしたけど、何とかゴール。結果は1時間50分28秒、見事PV達成!2時間切れてちょー嬉しい!
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▲やったぜ、PV!路面に負けずよくがんばった!

しかしながら反省点は最初に書いた通り。タイムは嬉しいけど足裏の状態と相殺して複雑な気持ちというのが正直なトコロ。そんな感じで初参加の「いかるがの里・法隆寺ラソン」は無事終了。次も裸足で…と思えるくらい裸足スキルを鍛えたい。

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ハーフや10キロの大会に行くと、これが初めての大会っていう人をたくさん見かける。僕もハーフ出場が初めての大会参加で、当時は関門大丈夫かなとか補給大丈夫かなとか不安がすごく大きかった。

今、ハーフの距離なら関門時間も気にせず走れるくらいにはなったけど、そんな人たちを見かけると、あの時の気持ちを思い出すというか、己を顧みるきっかけになっていると思う。ハーフを走ると謙虚になれる、これからも時折ハーフマラソンには出場したい。

f:id:iparappa:20180212101735j:plain▲ラン後は近くのファミマでどら焼き。一息ついてから法隆寺へ! 

今回、JR法隆寺駅から会場の「すこやか斑鳩・スポーツセンター」まで歩いたわけだけど、だいたい20分くらい。僕は途中寄り道をしたので30分くらいで到着した。シャトルバスも出てるけど、全然歩ける距離。

f:id:iparappa:20180212094703j:plain▲途中にあった「伊弉冊命(いざなぎのみこと)神社」

f:id:iparappa:20180212092538j:plain▲ここで完走を祈願した。思ったより狭いな、境内。

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▲神社の北側にある古墳にも寄ってみた。

f:id:iparappa:20180212094845j:plain▲なんてことない、ただの丘。

今回、ちょっと気になっていた「業平姿見の井戸」。業平とは在原業平(ありわらのなりひら)のこと。そうです、「ちはやぶる~」と歌った百人一首のあいつです。

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▲会場入り口近くにあった業平姿見の井戸。弘法大師が掘った500番目の井戸とも。

f:id:iparappa:20180212095537j:plain▲人ん家の裏庭感ハンパねぇ。

どうでもいいけど、斑鳩といえば「いかるが牛乳」。僕が子供のころは小躍りする牛のキャラクター(かるちゃん)が描いてあるコーヒー牛乳とかよく飲んでいた。
かるちゃん
斑鳩町まで行ったなら飲むしかないでしょ!と思って探してみたが見つからない。地元スーパーで聞いてみてもリンゴジュースとオレンジジュースしかおいてないとのこと。

どういうことか調べてみたら、そもそも「いかるが牛乳」の会社は大阪にあってどうやら斑鳩町とは関係ないっぽい。さらに「いかるが乳業」という会社も存在するんだけど、こちらも地名とは無関係だそうな。なんじゃそれ。

 

【読クソ完走文】才能が見つからないまま大人になってしまった君へ/神岡 真司

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本書のタイトルを見た瞬間、胸を撃ち抜かれるような思いがした。はいはーい、オレオレ!それ、僕のことです!僕です!

とまぁビジネス書としては読者にそう思わせれば勝ちなわけで、タイトルに負けた僕はまんまと読んでしまったのです。

「才能が見つからないまま大人になった」ことが何かのフラグになっていて、実はとてつもない大逆転が待っている!…というような内容を期待していたのだけど、全くそんなことはなく。

そもそも、そういう他力本願的な思いで生きているから己の才能なんて見つかるわけもない。それは良くわかってます。あー、長いモノに巻かれたい!

 

「才能」というとどんなものを思い浮かべるか、それは人それぞれ。決定的に問題だったのは僕の思う才能と本書が定義する才能が全く異なっていたこと。

僕が才能と考えるのは、努力せずとも先天的に授かった能力のようなもの。のび太のあやとり、のび太の早打ち、のび太の昼寝…これらは天が彼に与えた才能だと思う。

逆に本書が掲げる才能とは、「周囲が価値を見出す個性」とある。周囲が価値を認めるとは、社会的な価値、つまりそれが「儲けにつながるかどうか」ということ。

簡単にいうと「得意なことでお金を稼ごう!」ということなのです。ビジネス書だもん、そういう話になるのは当然だよねー。

 

社会的に認められるには能動的な行動が必要

継続力や創意工夫が必要

好きや得意じゃないと続かない

好きや得意=「才能」を見つけよう!

 

というわけ。

だから、極論どんなことでも才能になるし、どんなことでもビジネスにつなげることができるのです。

なるほど、理屈はわかった。理解もできる。

でも、自分が求めてた才能とはちょっと違う。なんて言うか、コメカミからビームを出せるような才能が欲しいんだよなー。(←アホ)

僕は平凡パンピー中肉中背中年男子なので、もはや自分の才能を爆発させるのは難しいと思っている。別に卑下してるわけでも謙遜してるわけでもなく、40年生きてきて悟ったと言っていい。

だから、次は子供たちの才能を早期に見極めて、彼らが才能を開花させることができるよう導いていきたいところ。

ただ、後進を育成するにあたって、親の背中を見せることは必要だと思う。スーパーサイヤ人3を見たトランクスと悟天が素直になったように、わかりやすいカタチで親の頑張りを見せないといけない。

僕の場合、それがマラソンや裸足ランにつながっているのです。子供たちが納得するかどうかは置いておいて、まずは自分自身が教える立場であることの裏付けとして、矜持として取り組んでいきたい。

シンプルに言うと「お父さん、すごいやろ!」「うん、とーちゃんスゲー!」という構図を夢見ている。

前回のブログにも書いたけど、裸足とワラーチで走り2年が経った。継続することも才能というのならまだまだこの才能を伸ばしていきたいと思う。残念ながら懐は潤わないけれど。

 

話は全然翻る。ここ最近どうも活字離れに危機感を覚えたというか、今に始まったわけではないんだけど、スマホ見てる時間が長い気がしてならない。

それが悪というわけでなないけど、これキッカケに今年は活字に触れようと。今どき紙媒体かよ!というのは置いといて、興味ある本は片っ端から読んでいこうと思ってる。

せっかく読むのだから、アウトプットして文章ちゃんと書いてブログの質も上げられたらいいなぁ、という思いもあって、今回から【読クソ完走文】(どくそかんそうぶん)として掲載していくことにしました。

クソみたいな感想なのは表題の通り、走り切ることに意味がある、という解釈、信念のもと、しばらくそっと続けてみます。そんな立春

2年間、裸足とワラーチで走ってみたけど質問ある?的考察。

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2016年の2月からワラーチを自作してはや2年。その間、裸足とワラーチで日々走り抜けてきました。脱シューズの先人に言わすと裸足ランへの適応は1年ほどかけてゆっくりすべし、とのこと。この度、さらに1年かけて2年の月日が経過しましたので、ここらでひとつこれまでのことをまとめてみてもいいんじゃあないか。

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 もともとサブ6ランナーというランニング初心者だった僕に言わすと、ゆっくりも何もそんなに早く適応もできないし…というわけで、ランニングスキルと裸足スキルの両方を同時に向上させる2年だったわけです。

ちなみに初のフルマラソンはワラーチを自作する3ヵ月前、2015年神戸マラソン。当時は初心者よろしくミズノのウェーブライダーを履いて走っていました。いわゆる厚底シューズですね。

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そもそも、なんでワラーチ(ここでは敬意を込めてランニング用サンダルをワラーチと表記する)で走ることになったのか。どうして裸足ランに興味を持ったのか。

理由が2つあって、ひとつはヒザの怪我。一度、両ヒザから崩れ落ちるくらい痛めたことがあって、それを何とかするために調べていたら裸足ランに行きついたってこと。すでにこの時、ワラーチというものの存在を知ってずっと気にはなっていた。

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もうひとつは初めて参加した宇治川マラソンで颯爽と僕を追い抜いて行った裸足ランナーをかっこいい!と思ってしまったこと。それがずっと心に残っていた。そして、奇しくも地元の同級生がワラーチの熟練者だったこと。

他にもキッカケはいろいろあるけど(金銭的な問題とか経済的な問題とかお金の問題とか)、大きな理由はこの2つ。 そんな僕が裸足、ワラーチで走って思ったことを独断と偏見で紹介していきます。

まずは良かったこと。

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1.ヒザが痛くない

裸足やワラーチで走るようになってヒザが痛むことはなくなりました。いわゆるシンスプリントというやつとは無縁仏です。ただ、過去に痛めたヒザが良くなるわけではないので、急な下りが続いて負担が掛かかったり、無理な長距離を走るとヒザが痛くなることはあります。

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2.身軽になった

物理的に足元が軽くなった!という話ではありません。シューズを履いていたときは靴下どうしようとか、靴ヒモの結び方どうしようとか、あまったヒモをどうしようとか、カカトを合わせてとかつま先が少し余るくらいがとか足幅が合わずに痛いとか、そういう数多の呪縛から解き放たれた気がします。

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もっというと、コンプレッションタイツも履かなくなったし、上半身も最低限の装備だし、今は基本Tシャツ、ランパン、ワラーチの3点セットで走ってるわけです。ランパンにインナーついてるしパンツも履かないし。だから出張ランもホント身軽。

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3.走るのが楽しい!

一番大きいのがコレ。もちろんシューズで走るのも楽しいんだけど、足が外気に触れているのはそれだけで解放感があるのです。ランニングシューズを乗用車とするならば、ワラーチはいわばオープンカー。とくに夏場のトレイルでそのまま沢に入って行けるのはワラーチならではの醍醐味。そう、オープンカーで川に突っ込むがごとし。

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とくに裸足でトレイルを走ると、別に歩いてもいいと思うんだけど、それはもうウキウキ感ハンパないのです。たぶん足裏から情報がたくさん入って脳が活性化して…とかそういう科学的根拠はあるんだろうけど、もっとプリミティブなレベルで充実感を得られます。真波君の言葉を借りると「俺、生きてる!」ってヤツかも。

では逆にネガティブなことはあったのか?というと、当然あります。

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1.やっぱケガする

僕の場合、くるぶし付近と足の甲あたり。ワラーチや裸足のようにゼロドロップ(つま先とカカトの差がない状態)で走った際、ふくらはぎに負担が掛かります。もう少し正確にいうと、フォアフット(前足部)やミッドフット(中足部)で着地するとヒラメ筋やアキレス腱あたりに負荷が掛かるようです。

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段階を踏んで徐々に鍛えていかないとくるぶし付近につながっている筋が痛むことになります。これは裸足ランあるあるで、だからこそ1年くらい掛けて適応しましょう、ということなのです。その他の対策としては、ラン後しっかりストレッチでふくらはぎを伸ばすこと。

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足の甲については着地の負荷による中足部付近の炎症が考えられます。僕は疲労骨折かもしれないと言われました。これも走り方が大きく関わる問題だと思うし、その走法に見合った身体作りも必要だと思う。だから裸足だとケガしないということはありません。つまり何事も無理をしてはいけません。

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>2018年1月29日 追記

ケガといえば裸足で走った時に足裏はどうなのか、というとやっぱケガします。僕が経験した一番ひどいケガは冬の比叡山を登った際、下山後の足裏がベロベロになったこと。寒いと足裏がマヒして痛みがなくなります。冷たい路面を走る時は十分気をつけたいところ。

またアスファルトであっても走り方によっては母指球や親指あたりに血豆や水ぶくれができてしまいます。裸足で走っていると脳内に何か分泌されて夢中になりかねないので、ちょくちょく足裏のコンディションを確認すつつ決して無理はしないこと。

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2.やっぱ足冷たい

冬場や雪の上など、あたりまえですが冷たいです、足。じゃあ靴下履きゃいいじゃん!靴履きゃいいじゃん!と言われますが、ごもっとも。しかしこういう逆境にこそ人を成長させる何かがあるわけで、少々の反骨心と挑戦心と寒さと冷たさがせめぎ合う、これも裸足ランの醍醐味なのかもしれません。

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3.やっぱマイノリティ

現状、残念ながら裸足やワラーチで走る人口は非常に少ないと言えます。普段、裸足ランナーの情報に触れていると、ほとんどの人が裸足で走ってるんじゃないかと錯覚しますが、もちろん錯覚間違いなし、まだまだ奇異の目で見られる対象なわけです。中には辛辣な言葉を投げかけたり、心無い態度を取る人もいるので、それに耐え得る精神力が必要なのも、また確か。

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この文章を読んでくれている人がいるとするなら、ほとんどが裸足やワラーチで走るランナーなんじゃないかと思う。僕は積極的に裸足ランを普及させようと画策しているわけではないんだけど、それでも裸足人口が増えれば嬉しいと思います。

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裸足ランに挑戦したいと思ってるシューズランナーの方、まずはランニング用のサンダルで走ってみて欲しい。ソールの厚いタイプであれば、足の甲が覆われていないだけでシューズとほとんど変わりません。ただ、すーすーと解放感があるだけです。

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蒸れないし痛くないし水に入れるし身軽になれるし、走る上でのストレスがいくつか軽減されると思います。足が解放されるだけでこんなに自由になれるのか!と少し大袈裟だけどそれに近い思いを抱いて走れると思うのです。

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僕は昨年の福知山マラソンで裸足フル完走を達成したわけだけど、まだまだ裸足スキルもランニングスキルも未熟であるのは否めません。今後、ウルトラマラソンロングトレイルの裸足完走にも挑戦したいし、まだまだ達成したいことは多いし、引き続き裸足ランでがんばるつもり。

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 さて、そんな裸足ランだけど、結局2年走って貴方は速くなったのか?という核心に触れたい。裸足でなくとも2年走りゃ誰でも速くなるわいな。それが唯一の事実。

だけどちょっと待ってほしい。もはや検証することはできないけど、もし僕がずっとランニングシューズで走っていたらどうだろう。今より良い状態でいられただろうか…そんなことを考えてみる。結局、答えのない問いではあるけれど、たくましくなった足裏を触りながらこう思う。僕は今、心身ともに健康なのだ。

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Xero ShoesのAmuri Cloudを買ったので山頂レポ

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少し前の話になりますが、Xero Shoesがセールをしてました。前回のセールでは「Prio(プリオ)」というシューズを購入しましたが、今回はXero Shoesのフラグシップモデルであるサンダル、「Amuri Cloud(アムリクラウド)」を購入。

普段、自作ワラーチを履いている限り、既成ワラーチを履く理由はないんだけど、Xero Shoesのソールの薄さにはとても興味があったのでこの機会に試しに買って履いてみることに。

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▲今回購入したAmuri Cloud。カラーバリエーションもあってオシャレ。

この時、足を痛めていたこともあってガンガン走ることはできなかったけど、何せ片方120グラムしかないので歩いて軽い、動いて軽い、いちいち軽い。ヒモの調整不足か前足部に隙間ができるのが気になったけど、グリップも良かったし普通に登るのに問題はなし。

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▲Xero Shoesを履いて大文字山に登りました。良い天気!

山頂に到着すると中年登山者に「それ何?」と声を掛けられました。どうやらXero Shoesを見たのが初めてだったようで興味津々のご様子。確かに、ルナサンダルと比べるとソールは薄いし全体的に頼りない見た目は否めない。

でもXero Shoesのソールは薄くて軽くて丸めることができるくらい柔らかいけど丈夫。なんでも「FeelTrue」というゴム素材でできたソールらしくXero Shoesが開発したものらしい。厚さは6mm。これってけっこう薄くて、地面の凹凸は十分に感じることができるレベル。

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▲ちょっと汚れてるのは泥の上を歩いたから。

赤い部分と黒い部分の素材は少し違うくて、赤い部分は「BareFoam」という硬めのスポンジのような触り心地。素材が何かわからないんだけど開発者のこだわりを感じる。なんかちょっと「シルクレイ」っぽいな。適度な柔らかさがあり汗ばんだ足裏での吸いつきは良さそう。ただ、ゴム部分よりグリップは劣る感じ。

実際、泥の上を走ってみたら足とサンダルの間に泥が入ってすべりやすくなってしまった。もちろん普段履いてるワラーチでも同じ状態にはなるので、これが特別グリップ力がないというわけではないと思う。ちなみにもうひとつのサンダル「Amuri Venture」の方はソール全体がFeelTrueになってます。

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▲これがAmuri Venture。実はこっちも買ってしまった。

ところで、通販で靴を買う時に気をつけたいのがそのサイズ。Xero Shoesのサイトでは各サイズがPDFで用意されてます。プリントアウトすれば足型に合わせることができるので安心。僕の足はちょうどMen's9の足型にフィットしました。

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▲これをプリントアウトして足に合わせる。

 ただ、印刷のせいか横のガイドは実際より小さかったのに届いた実物は足型より少し大きかった。横幅は問題なかったのだけど、縦がトータルで1センチほど余裕ある感じ。許容範囲ではあるけど、サンダルの場合、ワンサイズ下のサイズでもよかったかも。余談ではあるけど、草鞋って指先が完全に外に出てるんすよね。

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▲サイズ合わせて買ってみたものの、ちょっと先が余ってる。

鼻緒の部分はパラコードでメインのヒモはポリエステルと思う。セパレートのヒモを3本使用していることでシンプルな機構とは言えないけど、パーツさえあれば自分でも組み立てられる簡単な作り。カカトをヒールカップに合わせてヒモを引っ張ることでテンションを調整するみたい。

とはいえ、どうしても鼻緒部分が足のポジションの中心になるから少し大きめのサイズだとカカト部分に余裕ができてしまう。やっぱワンサイズ下でよかったな…

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▲横から。カカトに1センチほどの隙間ができてる。しかし薄い!

 カカトの部分の内側にはヒモが滑り落ちないよう加工されていて、ロゴ入りの四角いパーツが保護してくれてます。こんなの意味あんの?と思うかもしれないけど、京都グランドトラバースを走ってた時、知らない間にカカトを怪我したこともあるし、歩道橋の階段で擦ったこともあるし、意外と役に立つのかも知れない。

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▲これでカカトを守ってくれる。

 前述したけど、Xero Shoesはヒモを引っ張ることでポジションを調整する仕様を採用していて、公式では「Patent-pending tensioning system」と呼ばれてます。確かに着用動画を見ていると簡単そう。一度フィットさせてしまえば、あとは上部のヒモをスライドするだけで着脱できてしまう。

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▲黒い方のヒモを緩めて足を入れて… 

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▲足の甲あたりまで持ってくることで安定する。

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▲余ったヒモがダレ~ンとなるのがちょっと気になる。

今回試走してみて、あらためてXero Shoesの軽さ丈夫さ柔らかさを実感しました。いくつか気になる点もあったけど、個人的にはかなり気に入ってます。今回の山登り後もランニングや普段使いで履いてみたので、そのあたりも含めてまとめると以下の通り。

 

良い点
・軽くて丈夫なつくり。(5000マイル保証!)
・ソールが薄く裸足に近い感覚。
・着脱がらくちん。
・カラーバリエーションもあって見た目にオシャレ。

気になった点
・前足部に隙間ができる。(履き方、サイズの問題かも)
・そのせいか、歩くとパタパタと音がする。
・カカトの余ったヒモが気になる。
・日本のショップで買うと結構高い。

 

良い点で挙げた「ソールが薄い」ってことだけど、普段シューズで走っている人がいきなりXero Shoesで走るのはこの薄さが逆に良くないと思う。もし履くならまずは普段履きから始めてみることをおすすめします。とくに夏場は山、川、海と活躍できる場所が多くなりそうだし。

僕が普段履いている自作ワラーチのソールはビブラムシート8338なんだけど、もう自分の足裏の形になじんでいる(変形してる)のでフィット感は半端ない。さらに幾度となく踏みつけて薄くなっているのでXero Shoesに負けず劣らずの裸足感覚。その点からいうと、走るということにおいてXero Shoesのソール素材が足裏にフィットするかどうか気になるところではあります。

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▲下山は裸足で。結局、脱ぐんかーい!

 裸足ラン、サンダル、ワラーチに興味あるけどお高いし、だからといって自作するのも面倒だし上手くできるか自信ないし…という方にはおすすめします、Xero Shoes。セールで買えばリーズナブルだしね。

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▲我が家では子供用に購入しましたー。

 

追加 2018/01/08

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調節用のヒモがダレ〜ンとなる問題ですが、先端のパーツを取り外してヒモを適当な長さに切れば解決できそう。

ちなみに息子用に買ったサイズ7のXero Shoesを履いてみたところ、少しキツかったもののフィット感はイイ感じ。やっぱワンサイズ下でよかったみたい。次はサイズ8を買ってみよ。

 

追加 2018/02/04

しばらく履いてみたものの、やっぱりパタパタと音がするし、前足部へのフィット感が乏しい。あらためてヒモを調整するとかなりフィット感が増した。

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まず、鼻緒から伸びる赤いヒモはほぼ遊びがないくらいまで短くする。カカト部分はヒールカップの真上になるように調整する。これで足への馴染みが格段に上がりました。

”今そこにある危機”にどう向かい、対処するか。

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突然ですが皆さんはトレイルランニング中や山登り中、もよおしたことはありますか?

人間、誰しも食べたら出すもの。そのタイミングは時と場合を考慮せず、”今そこにある危機”として訪れることがあります。街中であれば今や郵便局より多いと言われるコンビニへ駆け込んだら済むわけですが、トイレのない山の中だとそうはいきません。

山へ行くことが多ければ多いほどその確率は高くなり、いざ危機が訪れたその時、どうするべきなのか。そうです。ノグソするしかないのです…

何を隠そう、実のところ僕も2回ほど経験があります。詳細は生々しくなるので割愛しますが、40過ぎたおっさんが何をしているのだと、情けない気持ちになったことを覚えています。

しかし、そんな僕の行動を肯定してくれる、いやむしろ推奨してくれるのが今回紹介するこちら、「葉っぱのぐそをはじめよう」という本。

内容はタイトル通り、ノグソをした後はその辺に茂ってる葉っぱでオケツを拭きましょう!というもの。いや、葉っぱで拭く以前にノグソしないし。という指摘はもちろん、これはノグソする人向けに「拭くなら葉っぱがいいよ」って本でもあります。

とはいえ、食べたら出るのが人間の性。野メシや山ゴハンというジャンルはメディアでも紹介され、書籍も多数、それらを題材にした漫画もあるほど。しかしそればかりがもてはやされて、出す方、つまりノグソ山トイレがタブー視されるのはおかしな話でもあるわけです。

トレイルランニングをしていれば、いずれこういう機会に恵まれる?もの。ロングトレイルなんて走ろうものならなおのこと。そういえば千日回峰行を行っていた塩沼亮潤大阿闍梨もノグソしたって言ってたもんな。そんな不可避必至の出来事に備え、葉っぱのぐそを知っていれば心に余裕もできるのではないかと思います。

 

ところで、著書の伊沢氏はノグソの実践・普及に尽力する「糞土師」として活動されています。この方の「糞土思想」はひと言でいうと「ノグソで世界平和を目指す」という考え方で、彼の本気度はハンパありません。

ノグソが地球を救う…そう断言する彼の思想はいわゆるパーマカルチャーで、ヒトの営みも自然サイクルの一部であるべきというもの。本書後半の「糞土思想」に関する記述は大変興味深い内容なので、是非一読して頂きたい。

それに加え、ノグソQ&Aも面白い。「雨や嵐の日はどうするんですか?」という基本的な質問から「オシッコも一緒にしていいんですか?」という愚問にまで丁寧に回答しています。

またノグソは軽犯罪になるのではないか、ノグソによる水質汚染問題、糞害問題、日本人全員がノグソをした時のシミュレーションなどなど、社会的な側面からもQ&Aを通して考察されています。

一番納得したのは「ハエがたかるので汚いです」という意見に対し、「汚いのはハエよりも、自分が出したウンコではないですか?」という回答でした。

 

と、ノグソ談義はまたの機会にするとして、今回はあくまでトレイルランニング中にもよおした際の対処ということで話をすすめたいと思います。要は出した後、どうするか

以前読んだ服部文祥さんの本には「川の少し離れたところで用を足し、終わったら川へ行って水をすくいながら洗う」とハンドウォシュレット的な方法が紹介されてました。ただいつも川が近くにあるわけではないし、直洗いはちょっと…と思わなくもない。

その点、葉っぱというツールが使えるということはノグソ初心者にとってハードルを低くしている要素。というわけで、本書に掲載されていた、使えそうな葉っぱをいくつか紹介したいと思います。

 

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■フキ
まさに拭くための葉っぱという名前のフキ。葉っぱの大きさも適度で安心感がある。幼葉はやわらかく、産毛もあって拭き心地も良いらしい。ちなみにフキノトウはお尻の谷間にフィットして、尻触りもかなり良いとのこと。

 

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ヨモギ
成長すると固く細くなるため使えないが、若葉はどこでも見かける手に入りやすい葉っぱとして重宝しそう。使い方は若葉を先端から20㎝ほど茎ごとちぎり取って、それを束にして拭く感じ。

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タンポポ
なんと花の部分を使って拭くという、貴族的な趣向。大きめの花を2~3、柄をつけて摘んだ後、指に挟み込んで使う。花部分は繊細で弱々しいため、仕上げ拭きに適しているのだとか。

 

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■クズ
日本中どこでも茂っていて、その繁殖力故に海外では危険外来種として恐れられているクズの葉っぱ。子供の頃、山で転んで出血した時にこの葉っぱで血を拭いた経験がある。確かに使いやすそう。

 

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■コナラ
日本の雑木林でよく見かけるコナラ。どちらかというと、少し湿った枯葉の方が使いやすいよう。秋は同じくクヌギやクリの落ち葉を見かけるけど、その中でもコナラが最も使いやすいとのこと。

 

著者は他にもススキやキノコなどでも試している。そう思うと、どんなものでも拭ければそれで良いのかもしれない。要は拭いたものも拭かれたものも自然に還るということが重要なのです。

余談にはなりますが、ノシッコをした際、女性の場合はコケを使って拭くと良いらしいですよ。

 

はじめて伊沢氏のことを知った時、「これはクレイジージャーニーに出演すべきだ!」と思ったけど、先日タモリ倶楽部に出ておられるのを見て、あぁ確かにタモリ俱楽部案件だわな、と妙に納得してしまいました。

ご本人はノグソをスポーツのようにとらえ、自らをアスリートだとおっしゃっています。山を走り、誰も来ないきわどい場所でノグソする…その内、エクストリーム・ノグソなんていうジャンルが出てくるかもしれない。

今のところ、積極的にノグソをしようとまでは思わないのだけれど、トレラン中、危機に直面した際の心持ちという意味では不安や後ろめたが軽減されたました。そして手を伸ばせば葉っぱがある。それだけで安心して用を足せそうな気がするのです。