右足の幅がFでした。

サブ6ランナーかく語りき

【琵琶湖一周ジョグトリップ計画】浜大津~近江八幡

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「ビワイチ」という言葉をご存じだろうか。滋賀県にある日本一大きな湖、琵琶湖の周りを一周すること、これを略して「ビワイチ」という。

主に自転車乗りの人たちがサイクリングに1~2日掛けて走るコースなのだけれど、琵琶湖の近くに住んでる以上、やはりここは走ってみたい。

ただ全長約200キロのコースは僕にとって一気に走れるものじゃないので、それを分割しながらぷらぷら走ってみようというのが「琵琶湖一周ジョグトリップ計画」だ。

分割とはいえ、1回のランに結構な距離を走るため、ベルセルクハンターハンター並の不定期連載になると思うけど、しばらく期間を掛けて取り組んでいきたいと思う。

 

浜大津草津

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▲大津港に停泊してたご存じ「ミシガン」。こっからスタート

浜大津駅で下車し大津港まで移動。ここでハイドレーションをセットし、ゼロシューズをリュックへ入れて出発の準備をする。

100均で買った油さしがフロントポケットにちょうど良い大きさだったので、そこにウィダーを入れてみた。

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ウィダーの10秒チャージと鉄分を混ぜたスペシャルドリンク。やってみたかっただけ。

午前7時30分、チャレンジスタート!まずは琵琶湖岸のなぎさ公園をひた走る。朝から釣り人や散歩している人が多く、さわやかな日曜そのものだ。

しかしここで誤算だったのは公園内の路面が結構荒れていたこと。前に走ったときはワラーチだったから気付かなかったけど、そこそこ痛い。

すぐ横に芝生はあるものの、毛足が長く草も高い。路面も荒れてりゃ芝生も荒れてる。走れないほどではないので、計らずともスロースタートになってしまった。

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▲向こうに見えるのが近江大橋

以前、武庫川ユリカモメ70キロに挑戦した時、キロ6分で走り出したものの20キロほどで失速、力尽きて結局56キロでDNFしたことがあった。

今回はより長く走ることを目的としているので、キロ6分半~7分くらいのペースを想定していた。

だからスロースタートで良かったのは良かった。実際はキロ平均8分を超えてしまう超スローペースになったのだけど…。

なぎさ公園を東に進み、しばらくすると大きな橋が見えてくる。近江大橋だ。

数年前に無料開放されたこともあり、対岸のイオンモール草津は週末にもなると大盛況。

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▲スタートから約4キロ、近江大橋を渡って草津へ。

近江大橋を渡ったらイオンモール草津を右手に北上する。矢橋帰帆島という人口の島を通り過ぎ、そのまま湖岸沿いを走る。

この道はさざなみ街道と呼ばれる街道で、南は石山、北は長浜まで続いている。琵琶湖東岸を走るこの道はビワイチに欠かせないルートといえる。

なんで「さざなみ」なのかはわからないけれど、左手に琵琶湖、右手に田園という変わり映えのない景色が続く。

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▲湖東を走る赤いラインがさざなみ街道。

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▲しばらくはこんな感じの歩道が延々と。

時折、琵琶湖岸で釣りやBBQができるスポットがありそこには人が集まっている。僕は釣りをしない人なのでわからないけど、そんなに釣れるのかしらん。

あと、やはり自転車乗りが多い。多いってほどではないけど、30人くらいは見かけた。

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▲たまに出現する看板。この時、前の美ジョガーに抜かされた。

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▲自転車用の舗装路もあるんだけど、ほんの200mほど。ほとんど誰も使ってない。

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▲目指す近江八幡は29キロ先。遠いぜ。

実は数年前、初めてのマラソンを走ると決まった時に距離感をつかもうと、近江八幡駅から今回とは逆のルートで走ったことがある。

途中、右ひざが痛くなり、それでも進んでいると今度は左ひざが痛くなって、両ひざから崩れ落ちたのがこのあたり。

前述した通り、何もないし痛い足を引きずりながら残り10数キロ歩いたのは苦い思い出だ。その時のことを思えばちょっとは上達したかなぁ。

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▲雲に隠れてるけど、対岸に見えるのが比叡山。 釣り人もちらほら。

12キロから15キロ地点の右手にはいくつか小さな湖があり、そこで淡水真珠の養殖を行っている。

2012年から養殖実験が実施されていたそうだが、採算が合わず19年度には終了してしまうそうだ。

そしてこのあたりを走っていると、ひと際大きな風車が目に入る。これはくさつ夢風車と呼ばれる風力発電施設。

見た目、かなり圧巻な印象ではあるけれど、実はこの施設も採算が合わず4年前に運転を中止している。

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▲15キロ、琵琶湖博物館に到着。

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▲何このオブジェ。

 

守山〜野洲

琵琶湖博物館のある烏丸半島から少し進むと守山市に入り、そこから5キロほどで守山の市街地に到着する。

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▲しばらくこんな感じの道が続くけど、次第に市街地へ。

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▲19キロ過ぎたあたりから歩道が荒れてくる。結構、痛い。

ある程度、想定はしていたけど歩道は決して裸足に優しい訳ではない。むしろ舗装された車道の方が優しい。

ラソン大会であれば車道をメインに走れる訳だけど、個人で走る時は歩道を行くことになる。

荒れた歩道に出会った時にどうするか…それも今後の課題のひとつ。

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▲歩道の隣にある遊歩道もガレガレ。しばらく芝の上を行く。

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▲看板発見!琵琶湖大橋の文字が。

守山と言えば「琵琶湖大橋」。それはもう、なんのつもりかっていうくらい琵琶湖大橋を推している。

橋に興味ある人もない人も、一度下記サイトをのぞいてみて欲しい。

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▲琵琶湖を東西に結ぶ琵琶湖大橋

琵琶湖大橋からつながる交差点は、今回のルートでは一番にぎやかだった場所かもしれない。

ここのローソンで休憩しなかったことを後悔することになるとは、今の僕はまだ知らない。

商業施設である「ピエリ守山」を右手に湖岸沿いを行く。ピエリの「めっちゃさわれる動物園」は個人的にオススメだ。賛否あるようだが…。

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琵琶湖大橋の東詰から琵琶湖沿いへ下りる階段。

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▲かつて「生ける廃墟」と呼ばれたピエリ守山。リニューアルしたものの相変わらず閑散としてる。 

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▲再び何もない歩道を走る。

ピエリ守山を過ぎた後もしばらく歩道を走ることになる。

途中「ビワイチ記念碑」なるモノを見つけたので、歩道から降りて湖の方へ。

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▲浜辺に下りて足を冷やす。残念ながら水はあまりキレイじゃない。

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▲ところどころ、先日の台風の爪痕が残ってる。

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▲サイクリストの聖地!…のわりに誰もいない。

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▲謎オブジェ。なだぎ武かッ!

第ニなぎさ公園と呼ばれるこの場所はそこそこ有名な遊泳場だそう。

ちなみになだぎ武と思ってた像は田中セシルさんという方をモデルにしているらしい。ホントにこんな格好してるし。

ここでしばし休憩。持ってきたおにぎりを食べる。ホントはアイスか甘いものを食べたかったけど、何せコンビニがない。

この辺りから少し日差しも強くなり始め気温も高くなってくる…コンビニ寄りたかった!

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野洲川を渡る。26キロ。暑い。

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野洲市突入!

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▲知る人ぞ知る「鮎家」。その観光施設がこの「鮎家の郷」。

ここ、「鮎家の郷」では鮎釣りを体験することができる。しかも釣った鮎はその場で塩焼きにして食べることもできるのだ。

子供が小さい頃に連れて行ったのだけど、結構なお値段であったと記憶している。

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▲日差しが強い。でも真夏ほどじゃない。

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▲ちょうど30キロ地点。マイアミ浜オートキャンプ場がある。 

 

野洲近江八幡

全体の8割は何もない歩道を走る今回のコース、たまに何かを見つけるとついつい気になり寄り道してしまう。

紫式部の歌碑という看板が出ていたので見に行って見ることに。紫式部ファンでもない限り何の感慨も湧かないが…

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▲途中で見つけた紫式部の歌碑。沖の島を見て読んだ歌らしい。

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▲そんなことより足元にキノコが。

歌碑があったのが31キロ地点。足裏はまだもっていたけど、予想外に股関節が痛くなりだした。

長い距離走るのは久しぶりだからか、バテてフォームが良くないせいか、両太もものつけねが痛い。以降、股の様子を見ながら慎重に走る。

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▲ザ・農道。ご覧の通り何にもない。

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▲ついに近江八幡市に突入!

股の痛みもさることながら、足裏のダメージも蓄積されてキロ8〜9分ペース。全然進まない。

もう一度、琵琶湖岸で休憩しようと浜へ行ってみるといい感じの砂浜だった。

思わずTシャツを脱いで遊泳。ドボンポイントならぬザブンポイントか。

水浸しになったエモパン( エロくてキモい短パン )がさらに卑猥になったけど誰もいないし気にしない。

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▲近くの浜へ下りる。水がキレイで思わず入水。

Tシャツも洗って身体も洗ってスッキリしたらもう一気に力が抜けてジ・エンド。

潔く裸足チャレンジはここまでにしてゴールの近江八幡駅まではゼロシューズを履いて行く。

もうひとつ持っていたおにぎりを食べてひとしきり休憩した後に出発。

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▲ホントならここでひと眠りして帰りたいところ…

近江八幡駅まで行く途中、滋賀県でも有名なパワースポットである藤ヶ崎龍神に立ち寄る。

僕は全然スピリチュらない人だけど、確かに何やら厳かな空気が流れてる気がする。

特に岩と岩の間にある内宮はその狭さも相まって特殊な雰囲気がないでもない。

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▲以前にも訪れた藤ヶ崎龍神

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▲こっちが内宮。

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▲岩と岩の間に祠がある。

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▲中に入ることもできる。かなり狭い。

人によってはパワーをもらったとか、龍神様のお声を聞いたとかあるらしいけど、僕は全然。

ただ、この後に左脚が痛くなったことを考えると僕にドラゴンパワーは降りてこなかったようだ…

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▲残り約6キロ。突然、左脚に痛みに近い違和感!

左脚の膝回り、ふくらはぎなのか、膝裏なのか、太ももなのかよくわからないけど、神社を出てしばらくすると左脚が痛い。

売り切れた脚で走っていたためか、さっきのお宮で賽銭が少なかったからか、走るのが辛い状態になってしまった。

残りたかだか6キロ。サクッと走ってゴールを決めたかったけど、ここからが長かった…

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▲ここから東へ入り近江八幡市街へ。JRの近江八幡駅を目指す。

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▲白鳥川沿いを進む。

国道と交差するように流れる白鳥川の上流に向かって走る。「よし笛ロード」と呼ばれるサイクリングコースで整備もされている。

もちろん散歩している人、走っている人様々なのだけど、ここも回りには何もない。

実はこの時、持って来ていた2リットルの水が底をつき、結構カラカラ状態だった。

しかしどこを見渡してもコンビニや商店は見当たらない。自販機と思ったら消火栓だった。ギブミー水分!

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▲普段なら走りやすいステキなランニングコースなのだけど…

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▲コンビニはおろか、自販機すら見当たらない。あるわけない。

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▲ゴールの駅が遥か遠くに感じる…

歩く走るを繰り返しちょっとずつ前に進む。おじいちゃんランナーにも抜かされるわ脚は痛いわ喉が渇いて涙も出ねぇ。

そうこうしているうちにやっと国道にたどり着く。店がある!自販機がある!

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▲41キロ地点、ついに自販機発見!

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▲何を思ったかほうじ茶を買ってしまった…

水分補給をし最後の力を振り絞って42.2キロ、フルマラソンの距離を走破。

足裏の損傷もなし、最終的には左脚と股関節の痛みもマシになって無事にゴール。

走行時間は5時間45分33秒。休憩時間も合わせたら7時間近く掛かったことになる。

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▲今回の走行ルート。まだまだ先は長い…

振り返ると20キロ過ぎたあたりからバテ始めて30キロ以降はグダグダ、後半はお散歩状態というスッキリしない走りだった。

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▲仕方ないので、駅前のマクドでコーラ飲んでスッキリする。

今回の企画、できるだけペースを崩さず長い距離を走りたいという思いがある。そういう意味では何かちょっとモヤモヤしているままだ。

ジョグトリップという名前の通り、楽しみながら走りたいのだけど、そのためにも次回はもう少し明確な目標を立てた方がいいのかもしれない。

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