右足の幅がFでした。

サブ6ランナーかく語りき

シェムリアップでぼったくられたけど、僕はもう一度カンボジアに行きたい。 <その4 アンコール・ワットへ>

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5月23日 ~ 滞在3日目

アンコール・ワットには、朝日を見るツアーと夕日を見るツアーがある。世界遺産のロケーションとしては最高だ。逆に言うと、それくらいしか盛り上がることがないとも言えるのだが。ランニング早朝派である僕はどうしてもアンコール・ワットでの日の出が見たかった。今回の目的のひとつでもある。

午前4時起床、手短に身支度を済ませ、ホテルのロビーで5時に待ち合わせ。おそらく5分くらいは遅れてくるんだろうなと思っていたら、サンボさんはすでに待っていてくれた。お前、日本人かっ!

まだ夜も明けきらぬ薄暗いシェムリアップの街をアンコール・ワット目指してトゥクトゥクは進む。昼間とはまた違った雰囲気ではあるけど、意外とすでに動き出している人が多い。

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▲夜明け前のシェムリアップ。すでに屋台がいくつも出ていた。

アンコール・ワット近くの駐車場のようなところでチケットを見せて、そこからさらにトゥクトゥクで現場へ向かう。皆、朝日が目当てなのだろう、どんどんトゥクトゥクが集まってくる。

そうこうしてるうちに東の空が明るくなって来た。この時ばかりはサンボさんの低速度運転に焦りを覚える。他のトゥクトゥクやバイクに抜かれてばかりなので、思わず「まくれ!まくれ!まくらんかい!」と、やすし師匠ばりに気持ちは前のめりだ

入口付近はバスや車やトゥクトゥクでごった返していたけど、サンボさんは奥の方まで乗り付けてくれて、歩いて移動する距離を短くしてくれた。ホスピタリティ高い系やないか。

さて、アンコール・ワットに着いたはいいが、どこへ向かったら良いのか全くわからない。とりあえず皆が向かう方へ行き、途中から目ぼしいガイドさんを見つけその後ろを付いて行く。

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▲まだ日は昇ってない。セーフ。

日の出スポットに着いたのは5時40分頃。すでに数名の観光客がスタンばっている。目の前にちょっとした水たまりがあって、どうやらそこに映る寺院を入れて写真を撮るって作戦らしい。

本来は水を湛える聖池なのだけど、今は乾季、ほとんど干からびたそこは明らかに死んだ水の池になっている。でも別に入るわけじゃないからこの際どうでもいい。我々もしばしそこで日の出を待つ。

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▲実際はこんな感じ。池というより大きめの水たまり。

結論から言うと、日の出は見れた。写真も撮れた。しかし…空が曇っていたこともあり、期待していたよりエキサイティングなものではなかったと付け加えておく。

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▲朝日が昇りはじめたアンコール・ワット。きれいっちゃあきれい。

それよりも日の出待ちの間、あちこちに出没していた物売りの子供が印象的だった。文字通り日の出前からの労働である。おそらく10歳にも満たないだろう少年少女が「ワンダラー」と商品片手に近寄ってくる様は、正直心に迫るものがある。

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▲少年はあくびをしながら売り歩く。そりゃ眠いわな。

買うべきか、買わざるべきか、それが問題だ。もちろん、それが必要なものであれば買うだろう。しかし、必要のないものいらないものを、売っているのが子供だからという理由で買うべきだろうか。

結局、僕は物売りの子供から商品を買わなかった。だけど、2〜300円のことで少しでも彼らの生活が潤うなら買っても良かったのでは…とも思う。それが人情ってものか。

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▲売り子の少女。まだ声を掛けていない観光客を求めてさまよう。

ただ、そのお金が本当に彼らの元に入るのか、それで彼らが幸せになれるのか、実際のところはわからない。…僕は本当に無知なおっさんだ。

 

アンコール・ワット

日の出を堪能した後、午前中の涼しい間に寺院を見て回る。実のところ、僕はアンコール・ワットを門のように薄っぺらい建物かと思っていた。しかし実際は、正方形になっており、高さもずいぶんあって、迫力ある建築物なのだ。

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▲迫力がありながらも、近くでみると繊細なつくり。

順路に沿って、ほぼ石のみで作られた回廊を巡る。彩りも派手さも無いが、いたるところに彫り込まれたレリーフ、薄暗い回廊に差し込む朝日、荘厳で神秘的な空間であるのは間違いない。

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レリーフが延々と続く。これはマジでスゴい。

この日、僕も家人も黒やグレーの地味めな服装をしていた。アンコール・ワット内では完全に保護色だ。全く写真映えしないどころか、お前らはレリーフかというくらい同化してしまった。これからアンコール・ワットへ行く方には、派手めな装いをオススメする。

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▲ところどころこんなのが落ちてるんだけど、いいの?

アンコール・ワットの回廊は三層になっており、中央祠堂を囲む第三回廊はとくに神聖な場所とされている。露出の多い服装がNGだったり、11歳以下は入れなかったり、場合によっては入場できない日というのもあるそうだ。

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▲階段はかなり急角度。高いとこ怖い人はきついかも。

入口の階段はものすごく急ではあるけど、登ってみるとその眺めは素晴らしい。京都と同じく高さ制限が設けられているシェムリアップでは、ここが一番高い場所なのだ。密林へと一直線に続く西参道を見下ろす様はまさに王の景色。

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▲歴代の王が見た景色。ここが世界の中心じゃ!

仏教で世界の中心と呼ばれる須弥山。それを模したアンコール・ワットの中央祠堂に祀られた仏陀像にお参りする。いかんせん日本式のお参り方法が正解かどうかわからないけど、とりあえず旅の無事と安全を祈り、アンコール・ワットを後にする。

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サンボさんとは9時に待ち合わせをしていたけど、集合場所に着いたのは8時前。我々を見つけたサンボさんは慌てて駆け寄ってきてくれた。どうやらトゥクトゥクの座席をフラットにしてひと休みしていたらしい。毎度せっかちでごめんね。

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▲参道からのアンコール・ワット。午前中は逆光なんだよなぁ。

喧騒な朝の街を走り抜けてホテルへ到着。そこで明日はトンレサップ湖へ行きたい旨を彼に伝え、三たび一緒に出掛けることになった。サンボさんの話では片道1時間、クルーズ2時間で合計4時間掛かるとのこと。午前中に出れば昼には戻れる。というわけで、明日の8時半に出発を約束し、今日はこれにてお別れ。

そういえばホテル前に待機してるトゥクトゥクの中にサンボさんの姿を見ることはなかったけど、彼はいつもどこで何してるのかしらん。

 

ホテル近くをぶらつく

朝食後、ホテルの隣にある市場をのぞいてみた。ガイドブックなどには載ってない、地元の人が普通に買い物をするローカルな市場だ。規模は小さいが、肉、野菜、魚、果物、日用雑貨、全て揃っている。洋裁もしていれば食事もできる。

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▲市場に入ったところ。基本、地べたでの販売スタイル。

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▲肉や魚を売っている様子は衝撃的。

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▲魚は生きているのでニョロニョロと逃げ出している。

実はこの時、二人とも下着の替えが底をついたので1枚買おうと思っていた。衣料品を売っているところで下着を見つけたので、店主のおばあさんに値段を聞いてみる。

すると1枚1ドルだという。約100円。日本でも100均で買えるものだから、我々の判断としてはこりゃ高い、と。2枚で1ドルにしてくれと交渉する。しかし頑として譲らないおばあ。この時、値切ることが当然となっていた我々は、結局下着を諦めることにした。

その後、近所のファッションセンターやスーパーで下着の値段を確認すると、だいたい3~5ドルだった。おばあのパンツは決して高くはなかったのだ。食べ物が安いからといって同じレベルで衣料品が安いわけではない。むしろ100均で何でも揃う日本がデフレなのかもしれない。

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▲近所の衣料店にあったマネキン。どうやら雑誌の写真をもとにしているようだ。

そしてもうひとつ、重要なミッションがあった。それが洗濯だ。当然、ホテルでも洗濯をお願いすることは可能だ。しかし高い。Tシャツ1枚、3.5ドルですよ?そんなこと気にしないくらいのセレブになりたいけども、Tシャツの値段よりも高い洗濯代を出すつもりはない

対して、町のランドリーは1キロあたり1ドルという良心価格。実は街をブラブラしていた時に洗濯屋さんの目星はつけておいた。最寄りのランドリーは閉まっていたので、もうひとつのお店でお願いすることに。

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▲街のランドリー。本当にキレイになるのかという疑問がうかぶ。

買い物袋に入れた洗濯物をおばちゃんに手渡す。するとハカリで重さを計ってくれるので、それに合わせて金額を払うシステムだ。今回は1キロ以下だったので1ドル。明日の朝にできるから、とそれだけ言っておばちゃんは仕事に戻る。引き換え用紙も領収書もない。正直、不安しか感じないけどお任せするしかない。

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▲この炎天下には、おなじみアンコールビール!

10時半になり、日も高く街をうろつくには日差しが強い。家人は近くの売店でアンコールビールを購入し道すがらグビグビいっていたが、そういえばカンボジアで飲みながら歩いてる人は見かけなかった。というか、日本でも昼間からビール飲みながら歩いてる人はいない

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▲近所の靴屋。袋に入った在庫が山積みになっている。一袋、いったいいくらやねん。

気になる店をチラチラ覗きながらホテルまで戻る。もう一度、市場へ寄ってフルーツを購入。昨日、スーパーで買ったフルーツも盛り合わせてフルーツランチだ。

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▲市場のマンゴスチン。1キロ3ドル。

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▲ラッキーモールで買ったドラゴンフルーツ。

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▲と、激安マンゴー30円。

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▲トロピカルフルーツの女王、市場のマンゴスチン

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▲じゃじゃーん!南国フルーツ盛り合わせ!テラスで頂く。マンゴスチン、激うま。

 

異国での別行動

今回の旅行でもうひとつやらなければならないことがあった。それがスーツケースの購入だ。行きはさほど荷物もないので、大きめスーツケースひとつで問題なかった。しかし、帰りはお土産もあるので荷物が増える。カンボジアでならスーツケースも安く買えるのではないかという算段だ。

フルーツを食べた後、もう一度街へ行く。朝から晩までプールで過ごす欧米人からすると日本人はなんてせせこましいんだと思うかもしれないが、旅の疲れもなく身体が元気なのであちこち見て回りたいという思いが強いのだ。トゥクトゥクも無料だしな!

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▲路上に立ち並ぶマネキン。髪の毛ボサボサ。

次は「アジアマーケット」と呼ばれるスーパーへ行く。そこそこ大きなスーパーだ。お土産のコーナーもあり、ちゃんと袋に入って値札も付いて売られている。マーケットよりは少しだけ高めの値段ではあるけれど、交渉に疲れた時はこちらで買う方が気楽だ。

ちなみに、このスーパーではリュックなど大きなカバンをレジに預けるシステムを取っている。預けるといってもレジの人の足ものに置いておくだけなので、逆に心配だ。

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▲預けたリュックの引き換え券。

スーツケースを探しながら、もう一軒のスーパー、「メトロマーケット」へ向かう。ところが、これがなかなか見つからない。Googleマップを見ながら進んでもいつの間にか通り過ぎているのだ。近くにいた警備員らしき人に聞いても、トゥクトゥクの人に聞いてもわからない。

しかし、何度も同じ場所を行き来している我々を怪訝に思ったのか、ひとりの若いトゥクトゥク乗りが声を掛けてきた。メトロマーケットの写真を見せてここに行きたいんだと言うと、ここは閉店したよと衝撃の事実が。マジか。これまで結構歩き回っていたので、閉店と聞いて急に疲れが出てしまった。

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▲帰りはこのにーちゃんのトゥクトゥクに乗ったが運転が荒い!あわや接触事故やで。

まあ、もう仕方ない。とりあえずGoogleマップの情報は閉店に更新しておき、目の前のレストランでひと休みすることに。ビールとコーラ、カエルの揚げ物とそれぞれ焼飯を頼んで9ドル。ちなみにここの焼飯はイマイチだった。しかも家人が頼んだソーセージ焼飯に入っていたソーセージはエゲツない味だった。

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▲ソーセージ焼飯。このソーセージだけは口に合わなかった。

夕方、家人がどうしてもマッサージに行きたいと言い出した。僕はマッサージに興味はないので、ここで初の別行動をすることになり、彼女はスパへ、僕はランニングへ行くことに。とりあえずWi-Fiを持たせて、終わる時間に店へ迎えに行くことになった。

さて、僕の方は念願の海外初ランニングに挑戦する。すでに走るルートは決めてきている。ランニングパンツに着替え、ホテルのフロントに行ってくるぜ!と伝え、いざシェムリアップの街へ。走ってる様子などは興味ないと思われるので、ここでは割愛する。下記に別途書いておいたので気になる方は読んで欲しい。

20時過ぎ、家人を迎えにマッサージ店へ向かう。夜の街、パブストリートの入口付近にある「セラピー・マッサージ・センター」と名前の店で、値段は安いものの評判が良い人気のお店らしい。なんと1時間5ドルという破格の値段設定

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▲店の前でスタンバってるピンクの制服を着たセラピストたち。

店の前には10名ほどのセラピスト( というか普通の若者たち )がベンチに座っており、客が来たら店内に案内する。僕が行った時にも数名が施術を受けていた。店の横でぼんやり待っていると、どこからか怪しげな男が現れて、「ゴーゴーバー?ハッパ?」と声を掛けて来た。男性観光客がひとりでいると、カンボジアでもそうなるんだな。

「嫁はんおるさかい、ダメなんどす」と笑顔でお断りする。それでも男は「ハッパ、ここにあるよ!」と胸ポケットをポンポンと叩いて食い下がる。ハッパどころかタバコも吸わない僕は丁重にお断りした。その後もバイクタクシーの男が「日本人か?ハッパあるぜ?」と声を掛けて来たが、マッサージ師に紛れてやり過ごした。

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▲何故かマッサージ師の待機ベンチで座って待つことに。

それよりも僕は普通の人に興味がある。待っている間、ご飯を食べているマッサージ師に何を食べているのか聞いてみた。すると、ケラケラ笑うだけで答えてくれない。それいくら?と聞いても、「なにコイツ、話しかけてきたーw」という感じ。ジョイマンかっ!当然と言えば当然だが、いくら観光地とは言え英語が話せない人はたくさんいる。

f:id:iparappa:20180602125636j:plain▲ここの店員には日本語はおろか英語も通じなかったらしい。あんた、それでよくマッサージしてもらえたな。

聞くところによると、カンボジアにはまだ非識字者の人が多いそうだ。薬という文字が読めず農薬を誤飲したという事例もあるらしい。そういう人は事務などできないので、美容師など手に職の仕事をするのだそうだ。英語が話せるのと文字が理解できるというのは別の話だけど、教育という点ではつながっている。

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あるマーケットで流暢に英語を話すお母さんがいたのだが、他の店員と異なり、商品をガンガンすすめてくるのではなく、ちょっとした雑談をはさんでくるあたり、余裕のあるたたずまいが印象的だった。さらに印象的だったのは、その店の奥でお父さんが子供に勉強を教えていたことだ。勉強してんの?と聞いたら、お母さんは微笑んで頷くだけだったけど、何というか、とてもしっかりした夫婦だった。

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アジアへ旅行すると否応なしに遭遇する貧困という問題。とくにカンボジアは自ら有識者を葬った過去を持つ国だ。それもつい最近のことなので立ち直るにはまだ時間が掛かるだろう。貧困、低所得、改善しない生活水準、この負のスパイラルを断ち切るのは教育しかないのではないかと思う。しかしそれにはその国の風土、国民性、宗教など複雑な要因が関わっているので、そうそう簡単なものではないのである。

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話がそれてしまったが、カンボジアの人たちはこちらから話しかけると、案外、はにかむ確率が高いような気がする。観光客が接するのはカタコトの日本語を話す推しの強い人たちばかりなので錯覚しがちだが、こちらから話しかけると、彼らは一生懸命話を聞いてくれるし、フレンドリーで穏やかな人々だと思う。

 

蟲を喰らう

今回の裏テーマは「昆虫食」。いや、裏とかはどうでもよろしい。カンボジアなら昆虫でしょ!というわけで虫を食べることも今回の目的のひとつにしていた。なぜわざわざ虫を食べるのか。そう、我々日本人にとって不可解な発想と言ってもいいかもしれない。しかし食べてもいないのに議論をこねくり回すのはナンセンスだ。学問なき経験は、経験なき学問に勝る。というわけでお目当の「バグズ・カフェ」へ。

もちろん露店でも虫は売っているのだが、そこはヒヨって、ちゃんとしたお店で食べることにした。ここバグズ・カフェはフランス人オーナーがカンボジア産の昆虫を使ってまじめにメニューを開発した有名なバーなのだ。

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▲オサレなカクテルなんかを注文したりしてみる。

検討に検討を重ねた結果、サソリ、タランチュラ、タガメの串とヘビのカレーを注文することにした。バグズとは言うものの、結局昆虫はタガメのみという訳のわからないチョイスになってしまったが、サソリもクモも気持ち的には昆虫だ。問題ない。

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▲虫と虫の間に色とりどりの野菜があるだけで見た目もマイルドに。(なるか?)

運ばれてきた料理はさすがにインパクトがある。美味そうかと言われると、お世辞にもそうは言えない。だけど、カニの方がハサミはデカいし、エビの方が足は多い。食べる習慣がないだけで、きっと似たようなもんだろう。ということで、いざ実食。

わざわざ虫の味をレポートするような野暮なマネはしないけど、それぞれの感想をひと言でいうと、サソリのハサミは固い。クモはやや苦味がある。そしてタガメは美味い。調理方法の勝利かもしれないが、すこぶる美味い。大げさだけど感激した。ヘビカレーは普通に美味い。

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▲ヘビの方は原型とどめてないし普通にお肉。っていうかカレーの味付け美味い!

カエルの時にも少し触れたが、カンボジア庶民の肉は牛も豚も鶏もすべて鶏胸肉のようだ。細かいパスパスの肉だ。はっきり言って美味しくはない。そういう背景にして、カエルやヘビの肉が活きてくる。その延長として虫があるのではないか。カンボジアソーセージかタガメかと言われたら間違いなくタガメを食べる

残念ながらコウロギやカイコを食べることは叶わなかったが、今回で昆虫食に対するハードルは大きく下がったと言っていい。それぞれカクテルも頼んで28ドル。見聞を広げる良い経験になったと共に、新たな理解を得られる貴重な体験だった。

その後、水を買ってホテルへ戻る。早朝からカンボジアを大いに堪能する、非常に内容の濃い一日だった。

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▲帰りはランボールギーニーに乗ってホテルまで。

次の日へ…