右足の幅がFでした。

サブ6ランナーかく語りき

シェムリアップでぼったくられたけど、僕はもう一度カンボジアに行きたい。<その3 アンコール・トムへ>

5月22日 ~ 滞在2日目

7時に起床し、とりあえず朝ご飯を食べて腹ごしらえをする。朝食はホテルで。ビュッフェでもオーダーしても無料なのが嬉しい。

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▲何か麺っぽい料理。名前はよくわからないけど間違いなく美味い。

この日、アンコール・トム周辺を散策する予定をしていたのだけど、ツアーも申し込んでないし全くノープラン。ただ、ホテルのトゥクトゥクをチャーターできることは知っていたので、メガネちゃんに相談してみた。

すると日本語がわかる運転手を手配してくれるという。仕事ができるな、メガネちゃん。5分ほど待つとトゥクトゥクが到着。そして小太りで人の良さそうなおじさんが登場する。彼の名はミスター・サンボ。

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▲ホテル前には常にトゥクトゥクが待機している。街へ行くのは無料!

ホテルには数名お抱えのトゥクトゥクがいるようで、サンボさんはナンバー03と書いてある。なるほど、ミラージュ騎士団でいうところのランドアンド・スパコーンってところか。

今日は遺跡のチケットを買って、アンコール・トムとタプロームを巡る、通称「Small Circle」と呼ばれるコースを行く。トゥクトゥク半日チャーターの相場は20$ほど。ホテルでのチャーターは26$と少しお高めだけど、素性の割れた運転手なので安心できる。

ちなみにサンボさん、運転はすこぶる丁寧、スピードは出さない、極めて安全運転なのだ。カンボジアで何度もトゥクトゥクには乗ったけど、彼ほど安心できる人はいなかった。

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▲まずはアンコール・ワットの遺跡巡り共通チケットを買いに行く。

シェムリアップの中心地から北へ約6キロほど行ったところにアンコール遺跡群がある。それにはまずチケットを購入しないといけないのだけれど、チケットの販売所が少し離れたところにある。理由は知らないけど、街から行くのには非常に効率が悪い。

チケットは1日券で37$、3日券で62$、7日券で72$。我々は3日券を購入した。一日では回りきれないと思うし、何より翌日はアンコール・ワットで日の出を見たい。早朝はチケット売り場が混むそうだから先に手に入れておきたかったのだ。

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▲顔写真付きのチケット。横10センチ、縦7.5センチの大きさでA7サイズのホルダーにちょうど入る。

どうでもいいがチケット代はひとり約6800円。二人分なのでそこそこの金額を支払うことになる。昨年まで1日券が20$だったそうなので結構な値上げかましてくれたわけだ。実はアンコール・ワットの所有権はベトナムが持っており、その管理をカンボジア政府が行うことになったそうで、どうやらそのタイミングで値上がりしたらしい。

その他にも入場料ネコババ事件や修繕費の着服など、お金にまつわる疑惑はいくつかある。詳しく調べたわけではないので割愛するが、どこの国でもそういうことはあるもんだなと思う。

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▲頼むぜ、カンボジア人民党

顔面遺跡のバイヨンへ

さて、無事にチケットを買って、いざアンコール・トムへ。

アンコール・トムはクメールの覇者、ジャヤヴァルマン7世によって建造された王都で、一辺3キロ四方が城壁で囲まれている。そして、その中心にあるのがバイヨン寺院だ。アンコール遺跡群の中で最も興味深い、顔面だらけのお寺である。

バイヨンという響きがバビロンに似ていて神秘的な印象もあるし、ブイヨンにも似ていて親しみやすい感じもするし、何ならパブロンにも似てなくもない。

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▲バイヨンの南大門。顔面だけで3メートル。でかっこいい!

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▲この大きさ。まさにそびえ立つ顔面ゲート。

南大門の前でトゥクトゥクを下りてしばし写真撮影。通り抜けた先にサンボさんが待っていてくれる。終始こんな感じでトゥクトゥクと待ち合わせをし遺跡を見て回る感じ。

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▲顔の仏塔。くすぐるねぇ。そりゃ置物も欲しくなるでしょ!

中央祠堂はいたるところに顔、顔、顔。アシュラマンのお父さん、お母さんが登場した時もかなり衝撃的だったけど、こちらも負けず劣らずのインパクト。最初の遺跡ということも手伝って、いたる所を見て、歩き、写真を撮って、はしゃぎまわる。そのせいでかなり体力を消耗してしまった。しかも今日は蒸し暑い。すでにTシャツは汗だくなのだ。

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▲バイヨンの隣にあるバプーオン。暑すぎて中には入らず。

予定では、バイヨン → バプーオン → 象のテラス → 王のテラスを見学し約120分後にトゥクトゥクと合流予定だったけど、バイヨンで力を使い果たし、残りの遺跡はほぼスルー。結局、90分ほどで終了した。

その後、タ・ケウをはじめ小さな遺跡も通り過ぎ、もうひとつの目当てであるタ・プローム遺跡へ向かう。我々があまりに先を急ぐため、サンボさんも事あるごとに「ここは川があった」とか「あっちに遺跡がある」とか、何とか楽しまそうと尽力してくれていた。ホントに良い奴だな、サンボ。

根っこ遺跡のタ・プローム

次の目的地、タ・プロームは樹木がからみついた遺跡として有名な場所だ。東門から入り、寺院を見学後、逆側の西門で待機しているサンボさんと合流する。

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▲映画のセットみたい。よくぞこんないい感じになったもんだ。

映画「トゥームレイダー」のロケ地としても有名なタ・プロームだが、バイヨンとはまた違った魅力がある。どうでもいい話だが、メガネちゃんが一番好きなのはこの遺跡らしい。ちなみに僕は銀閣寺が好きです。さらにどうでもいい。

タ・プロームではいたるところで補強、修繕の現場が目につく。他の遺跡と比べ荒涼としており、崩壊もかなり進んでいるが、その様子と大樹のコラボレーションが何とも言えない迫力を演出している。

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▲写真では何度も見たけど、実物はやっぱすげーな。

確かに人の手だけで作られたバイヨンやアンコール・ワットに比べ樹木の力を取り入れたタ・プロームは、文明の儚さと自然の雄大さのコントラストが素晴らしい。ベタな感想だけどラピュタやで、これ。

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▲木の根が崩落から守ってくれてる、との見解もある。

タ・プロームを堪能し、トゥクトゥクと合流したのが14時頃。時間も時間なので、サンボさんがレストランへ寄ってくれるという。お腹は減ってたしちょっと休憩もしたいのでありがたい提案どけど、一抹の不安が。

タイに行った時、タクシーのドライバーがやたらと知り合いの店へ連れて行こうとする現場に遭遇した。そこへ連れていくとマージンが入るからだ。今回もその一環で、法外な値段のレストランに連れていかれるのかも!

しかし、サンボを信じて促されるままレストランへ。中は冷房が効いていて涼しい!こうなったら飲んだらー!ビール持ってこいや!真っ昼間からビールを飲める幸せ。汗かいてノドかわいてたからちょー美味い!

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▲ハズレ知らずの焼き飯を注文。ゲキうま!

レストランは店員さんも制服だったし、テーブルクロスも引いてあったし、冷房もあったし、ちゃんとしたトコだったんだろな。街の相場よりはお高かったけど普通のレストランでした。ごちそうさま。

そんなわけで、今日の遺跡巡りは大満足。ありがとう、サンボ!彼は日本語がわかるし(カタコトだけど)、英語もわかるし、見た目も含めて安心感がある。家人と相談した結果、明日も頼もうということになった。

翌日はアンコール・ワットの日の出を見て、そのまま遺跡を見学する予定。サンボさんと5時にホテルのロビーで待ち合わせをし、この日はお別れした。今思うとチップ1ドルは少なすぎたか…。

 

再び街へくり出す

ホテルへ戻り、プールに入ってひと息ついたらお次は街へ。ホテルから中心地までは無料のトゥクトゥクサービスがあるのでありがたい。

まずは近所にあるスーパーへ。ラッキーモールと呼ばれるこのスーパー、3階建てで、食品から雑貨、衣料までひと通り揃えることが出来る。

1階中央でコスメを売ってる店があり、そこでマンゴーのカタチの石鹸を購入。ひとつ3ドル。これがまた強烈な香りを放っている。ガリガリ君の梨味は梨を超えたアイスだけど、こいつはマンゴーを超えた石鹸と言っても過言ではない

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▲見た目もマンゴー。南国フルーツやジャスミンなどの石鹸もあった。

店員さんはスナック菓子をポリポリ食べながらのラフなスタイルで接客をする。それならばと、お菓子くれくれとねだってみたら笑顔で分けてくれた。笑顔なのは「変なヤツw」という意味だけど。ついでに「もっと食べたかったら、そこに売ってるよ」とも教えてくれた。

兼業主夫の僕にとって異国のスーパーはテーマパークのように面白い。とくに生鮮食品は地元色が強く出るから要チェックだ。

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▲マンゴーは安いのから高いのまで数種類おいてあった。

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▲カエルちゃん。2匹で200円くらいか。まあまあのお値段。

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▲「FISH MUD SAMLL」って書いてるけど、「魚 泥 小」ってことかね?

とりあえず、フルーツをいくつか買って後ほど食べることに。ラッキーモールからホテルまでは約1キロ。午後の日差しはキツイ いけど、街の様子をみながらブラブラとホテルへ戻る。

途中、気になっていた焼きバナナの屋台を見つけたので速攻ゲット!2000リエル、約50円。しかしこれが思いのほかパスパスで、分厚い干し芋みたいな感じ。残念ながらいまいちだった。

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▲もっとヌルっとしてると思ったんだけどなぁ。

ホテルではアフタヌーンティータイムを楽しみ、もう一回プールに入ってリフレッシュ!なんか楽しいぞ、このスタイル。ま、プールって言っても10分くらいつかるだけだけど。

さて、今日の晩ご飯は事前にチェックしていたカンボジアンBBQ!パブストリートの中心にある賑やかなお店だ。7種類のお肉が付いて二人前21.5$。オーダーするとアルミの鍋が運ばれて来るのだが、その中央が盛り上がっており、そこで肉を焼くスタイル。

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▲イラスト付きピックでどれが何の肉かわかる。

ここのウリはいろんな肉を食べられること。ここまで来たからには食べれるものは食べておきたい。地元の食文化に触れることも旅行の大きな楽しみだ。

ちなみに、カンボジアでは焼き飯など肉が入る料理を頼む時、肉の種類もオーダーする。たいてい、牛、豚、鶏の3種類だが、これが不思議なことにどれを食べても鶏胸肉の食感なのだ。

ところが、このBBQで美味しい肉を見つけることができた。それがカエル。カエルは美味い。柔らかい鶏モモ肉のごとく美味い。この後も何度かカエルを食べたが、脚の部分は絶品なのだ。

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▲現地で買ったAngkorビールTシャツを着てAngkorビールを飲む。…旅のテンションって恐ろしい。

結局、BBQ二人前とビールを頼んで28.6ドル。結構な金額になってしまったが(それでもひとり1500円ほど)、追加注文することもなくかなり満腹になってしまった。

夜から雨がパラつき出したので、買い物もそこそこにホテルへ戻る。明日は5時に待ち合わせだしな。歯の間につまったカンガルーと格闘しながら明日の準備をして眠りについた。

次の日へ…