比叡山縦走計画:山科から比叡平 〜 比叡山 前半
以前、滋賀県の途中峠から比叡山まで南下したことがあるのだけれど、今回は地元から北上して比叡山を目指すことにした。
JR山科駅から山へ向かって1.2キロ、毘沙門堂が今回のスタート。京都グランドトラバース65のゴールに設定されていた神社でもある。「そうだ、京都行こう」のポスターにも選ばれたこともあり、紅葉の季節は朝からカメラマンが押し寄せるけど、当然ながら販促写真ほど感動する景色でもなく。「動く襖絵」が有名で一見の価値あり感はあるけど、実のところ僕は見たことがない。
さて今回のルート、ざっくり言うと毘沙門堂から雨社大神、池の谷地蔵、比叡平から山中町へ抜け比叡山に入ろうという予定。ここが開通すればほんの近所から実に比叡アルプスまで抜けることが出来る。そこから霊仙山、蓬莱山、朽木、高島、福井県まで行けてしまうやないかー!いやウソ、それはちょっと遠過ぎマス夫。
▲今回走ったルート。17キロ、936mの高度上昇。
毘沙門から比叡平まではルートが確立している。ただ比叡平から山中町までの間、山中町から比叡山までの間がモヤっとしていて行ってみないとわからない。Googleマップでは何となくつながってそうだから行けそうだけど。(こんなんだから毎回えらい目に遭う)
▲毘沙門堂の駐車場の上、タンクが目印。
▲ここから山に入ります。このルートは人がほとんど通らないのでお気に入り。
まずは雨社大神に向かって登っていく。途中、見晴らしは良くないし、しばらく黙々と進む。今回も登山者には会わなかったけど、走りやすいトレイルが続くから大文字に登る時もよく通るルートだ。
今回、できるだけ裸足で行くつもり。走りはじめはしばらく刺激が強いけど、30分も走ると足裏が慣れてくるのかマヒするのか脳内なんちゃらが分泌されるのか、全く気にならない。でも 、ここで調子に乗ってポイポイ走るとケガすることになるので、足裏に意識を集中しつつ慎重に進んでいく。
▲毘沙門堂から約3キロ、40分ほどで雨社大神に到着。
▲寒くもないし裸足日和だぜ。
▲左が大文字山の頂上へ続く林道。今回は右へ。
▲しばらくは砂利道の林道が続く。
▲足裏激痛!へっぴり腰で進む。
林道で犬の散歩をしているおばさんとすれ違う。あらまぁ裸足で。なんて声を掛けられたので次の目的地である池の谷地蔵までのルートを聞いてみる。何やら手前に網があるからくぐれとのこと。了解です。そこまで続く砂利道の林道は足裏の関節をぐにゃぐにゃにするイメージで痛みを分散させつつ着地する。
▲左からの道と合流。このまま真っ直ぐ。
▲お、民家が見えてきた。
▲なるほど、この網をくぐれってことね。
▲網を抜けて右手にあるのが池の谷地蔵。
▲まぎれもなく地蔵。
ここでいきなりルートに迷う。てっきりお寺の中に道があると思っていたので、本堂の周りをくるくる回って行けそうな場所を探す。どうもそれらしきところが見つからないので、ちょうど朝の掃除をされていたご住職に道を聞いてみた。結局、網をくぐった後、直進すれば良かったみたい。親切にわざわざ道が見えるところまで出て来て下さった。
▲寺の裏手。どう考えても進んでよい感じではない…
▲こちらにも網が。住民の方が網を外してくれている。(網が外れず結局くぐって抜けたけど)
▲ご住職の話では、つきあたりを左。その後、坂を登れば比叡平とのこと。
▲出た、分かれ道。ここを左ね。
▲ちなみに右はゴルフ場。こっちを抜ければ皇子山公園まで行ける。
▲左へ道があるけど、このまま緩やかな登りを進む。
▲比叡平への看板。不法投棄があったりして、ちょっと物悲しい感じ。
▲民家が見えてきた。ここが比叡平か!正面に野良犬がいる。
▲閑静な住宅街を抜けていく。
比叡平は比叡山南側の中腹部にある住宅街だ。1960年代後半に高原別荘地として売り出されたようだけど、その後住宅街として売り出されることになる。山間部に突如現れる住宅街は不思議な空間だけど、交通の便も良くないしお店も少ないし空き家もチラホラ目立ってる。すれ違った人は数人、早朝だからかほとんどみんなが犬の散歩をしていた。
▲住宅街から臨む大比叡。あそこまで行きたい。
▲南の区画から北の区画へつながる階段を下る。
▲目印にしていたオサンポカフェ。
▲オサンポカフェの前の道を山手へ。
▲ちょうどこのあたり。公園の入口と書いてある。
事前にネットで調べてみたところ、比叡平の北東端、田の谷峠から比叡山に入るルートもあるようだけど、今回は西から山道を抜けて山中町に向かおうと思う。ここを山中町側から逆ルートで進んでいる方のブログもあったので、行けるのは行けるはず。
▲公園の中を進む。
▲道なりに進む。トレイルっぽくなってきた。
▲なんかあやしいけど進めそうなのでそのまま進む。
▲山道なのか?それらしいところに出た。
▲どうやらNHKのケーブルが埋まってるそうな。この標識に沿って進むことにする。
▲標識に向かって左手。さっきの公園方面へ続く。ということはもう少し歩きやすい道があったか…
▲こっちが右方面。北へ向かってこのまま進んでいく。
▲道は整備されてるわけじゃないけど、そこそこわかりやすい。
▲とりあえずケーブルの標識を目印に進む。
▲つきあたり。左右に道が伸びてる。
▲正面の木を手前に右手。
▲倒木がある左手。こっちへ進むべし。
▲道が荒れてるのもあってわかりにくいけど、とりあえずケーブル標識がある方へ。
▲鹿の足跡。さっきから足下の斜面でゴソゴソ聞こえるのがそうかな?
▲何かの目印。ということはこっちであってるのか。
▲と思ったら行き詰まった…
▲今、ここ。方角的には北西に向かいたい。
ここまで道らしい道があるのでそれに沿って進んできたものの、結構荒れてるしわかりにくい。とりあえずケーブルの標識を目印に十分注意しながら進むも、ついに道がなくなってしまった。
マップを確認したら位置的には問題ない。さっきから鶏の鳴き声が聞こえてくるのはシャモ亭か。振り向くと南西の方角(左後)に道らしきものがあるので、進むべき方角と違うのが気になるけど、遠くにケーブル標識が見えるのでそれを目指して下っていく。
▲むっちゃわかりにくいけど向こうに標識発見!
▲かなり急な下り坂。ここを進むのか…
▲看板と何かの設備がある。前から見ると…
▲ケーブル埋まってるっていう注意でした。
▲倒木に沿って下る。かなり急だぜ。逆に登るとなるとしんどいな…
▲沢に出た。水きれい。
▲そのまま沢に沿って進む。向こうに建物らしきものがある!
▲どうやらここは「風呂ケ谷」というらしい。おもろい名前。
▲使われてないプール。倒木が廃墟感を演出する。怖すぎやろ…
▲でも車が止まってるから人はいるみたい。
▲山中会館。予定通り山中町に出た。
半信半疑に進んだながらも、目的の山中町へ到着。途中、かなりの勾配を下って来たので引き返すとなると心折れるところだった。ここ山中町は京都と滋賀をむすぶ峠で、日本海からの物資など、ここを越えて京都へ運んだりしたそうだ。壬申の乱の残兵が逃れて村を作ったっていうからかなり歴史ある集落なのかも。「山中越え」って言ったら走り屋のイメージしかないけど。
▲会館を出たら左へ進む。
▲しばらく進むと集落の中に神社発見!
ここは樹下(じゅげ)神社という、日吉大社の摂社。坂本日吉八王子の宮を勧請した、とある。勧請(かんじょう)というのは神仏を迎い入れること。そういや日吉大社の上に八王子山があったな。
▲本殿へお参り。ここまでの無事を報告し、これからの無事を祈願する。
▲そのまま階段を下りて神社の西側へ。
▲出たら北へ向かう。
▲農道を進む。向こうに見えるのが山中越えの道路。
▲国道をくぐる。
▲雪印バターのコンテナがある道を真っ直ぐ進む。
▲正面にあるのが北谷川砂防堰堤(えんてい)という治山施設。
▲舗装された道を山へ向かって走る!
▲もうひとつ堰堤を越える。
▲舗装路が終わりここからトレイルイン!
▲しばらくいくと道が二手に分かれてる。
▲右奥はダムがある。行き止まりかなぁ。
▲左の方が道っぽい。
▲と思ったら道が激荒れ。進める…のか?
▲こっちにもダム!行き止まりか!?がーん!
後で調べてわかったのどけど、さっきの分かれ道、Googleマップで見たら右の方がさらに道が続いてたので、あっちが正解。そんなことも知るよしもなく、ここで少し立ち往生してしまう。クソッ、さっきの神社でお賽銭しないでお願いしたのがマズかったか。現在の距離、8.5キロ。時間にして約2時間弱。まだまだ元気だけど、先行き不安な後半へ続く。