右足の幅がFでした。

サブ6ランナーかく語りき

音羽山から立木観音へお参りにいく <後編>

前回、京阪京津線大谷駅を出発し、音羽山千頭岳、大平山を経て奥宮神社に到着しました。ただいまの時刻10:45。大平山で20分ほどロスしたけど、時間的にも体力的にも気持ち的にも全然大丈夫。今回は奥宮神社から岩間寺を通って桜峠、袴腰山、立木山、ゴールの立木観音を目指します。

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▲出発前にエネルギー補給。これも武庫川マラソンでもらったやつ。

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▲神社を背にして林道を進みます。このあたりから宇治の方へも抜けられる。

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▲右手から山へ入ります。なんか暗い。

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▲サクサク走ってあっという間に岩間寺

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▲石仏がたくさん。目指す桜峠は方角的にこの先だけど…

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▲寺の敷地の端。これより先はすすめそうにない。

岩間寺は正式には「岩間山正法寺」といいます。西国三十三所の十二番札所でこの時も結構な人がお参りに来てました。この岩間寺、調べてみるとちょっとしたお家騒動があったようで。本山と檀家が争ってるそうだけど今はどうなってるのかしらん。
拝観料500円とあったけど、通り抜けるだけなのでそっと失敬させてもらいました。だから境内の写真は撮らずに林の中を抜けて駐車場へ。午前11時。ちょっとお腹減った。

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岩間寺の駐車場。スタートから約3時間経過。

実はここで、またやっちまいます。参考にしていたOgi山さんの説明に「アスファルトの下り道の途中、ガードレールの切れ目から山道へ入れる」とありました。僕はてっきりここのことだと思い込んで駐車場から車道を下ったのですが、これが大きな間違い。それは桜峠のことで、この場所ではなかったのです。

しばらく下って、あれ?と。それらしきところがないぞと。またいやな予感がしたのであらためてホームページを確認、そうです大間違いです。本日2度目のルート間違い。踵を返して坂道を登ります。どれくらい下ったのか、だいぶ走った気もするけど。しばらく引き返すとそこに看板がありました。岩間寺まで500m。マジか…

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▲こっから500m登って戻るのね…。ってなに?芭蕉

偶然発見した看板で知ったのですが、松尾芭蕉が詠んだ俳句に出ている「古池」が岩間寺にあるそうです。知らんかった。場所については諸説あるようだけど。結局、道間違えて山道を引き返して駐車場に戻ったのは20分後。日差しの強い登り坂は結構きいた。

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▲これが例の「古池」か!?と思いきや、ただの荒れた蓮池でした。

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▲参道に山へ入る道があります。参考にしたページにも載ってたわ。そういや。

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▲よく見ると「立木観音道」って書いてあるし。

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▲ぐでーんとなったしめ縄をくぐります。

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▲そしてこの黒いパイプを頼りに山を下っていく!

ここからの下りは道らしい道がほどんどなく、枯れ木が倒れて荒れてるし、もはや走るどころか歩くのも危険な状態。トレイルランニングのコースとしては使えないなぁ。ワラーチだから足がむき出しなので、とりあえずケガをしないよう慎重に下ります。

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▲ご覧の通り荒れ荒れ。枯れ枝が足に痛い…

安全そうなルートを選びながらガシガシ進んで行きます。黒パイプが唯一の目印。コレなかったら迷ってしまいそう。しばらく進むとガサゴソと木々の揺れる音。ハッと目を向けると小型動物らしき影…

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▲前方に何かいる!

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▲拡大!そうです犬。

まさかの犬に遭遇!何?野犬!?瞬間的に「人間は絶対、訓練した犬にはかなわない!」というキートン先生のセリフを思い出す。犬は地上最強とも言うしな。うぉ…こんなところで野良犬に噛まれて死んでしまうのか、クソッ!しかし野犬にしては毛並みいいな、おまえ。

そんなことを考えてたら犬はそそくさと姿を消しました。命拾いしたぜ。とはいえ、依然足元にも犬にも注意しながら先を急ぎます。

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▲いつの間にか周りは竹林になってる。人里近い。

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▲フェンスの横を通り抜けると…

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▲目印にしていた民家発見!参考にしたページの写真そのまんま。

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▲民家を左へ。少し坂を登ります。

左手が下ってきた山になるんだけど、所々石段があったりします。もしかしたらもうちょっとマシな道があったのかもしれない。そんなことを考えならぷらぷら走っていると、前の方に動くものが…

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▲前方に何かいる!

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▲拡大!そうです、あいつです。

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▲僕に一瞥くれたかと思うと、そのまま道を下って去って行きました。

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▲さらば野犬…元気でな。

ここから桜峠に入ります。登りのアスファルト、否応なしに宇治川マラソンを思い出す…。すると今度はけたたましいエンジン音が。3台のバイクがかなりのスピードで峠を走っています。途中、写真撮ってる人がいたので聞いてみたところ、この場所は峠攻めで有名なところだそうで。僕が峠を抜ける間、バイクは何度も往復してました。峠を越えると車道に出ます。

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▲桜峠 (チェリー峠)。峠をせめるバイクが3台。

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▲桜峠を抜けて車道を右へ。自動車注意!

この時点で4時間経過。12時になりました。もう結構お腹が減ってたのだけど、車道脇でご飯食べるのもなぁと思って、見晴らしが良さそうなポイントまで我慢します。せっかくだしね。

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▲しばらく行くと左手にトンネルあり。草が茂って見た目に怪しい。

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▲いかにも高速道路脇の小道といった雰囲気。何か暗い。隣を通ってるのは京滋バイパス

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▲ここから山へ。ガードレールの残骸?が目印。

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▲この溝に沿って登ります。走れるわけがない。

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▲暗い…こんなとこでご飯はいやや。

しばらく陰鬱なところを進んで行きます。しかも狭いし。コンクリの溝に沿って登りますが、ちょうどてっぺんになったら山側へ。腹減った。

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▲ここから溝が下ってるから、たぶんてっぺん。この辺りを右に。

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▲一応、道らしきものはある。

見晴らし良いとこはまだかまだかと思いつつ、あまりの空腹に塩タブレットを食べました。嬉しがって肩ポケットに入れてきたのは正解。2粒食べて目印の鉄塔まで登ります。空腹クライム!

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▲肩部分についた小さいポケット!防水でサプリをそのまま入れられる!(公式談)

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▲見えたー!鉄塔!やっと休憩できるー

さっきのトンネルから20分、ついに鉄塔まで到着!見晴らしいい!天気もいい!でも陰がない!鉄塔の申し訳程度の日陰に腰を下ろしてお待ちかねの昼ごはん。

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▲ジャーン!スパムおにぎり!

お昼は持参したおにぎり。スパム缶をスライスして軽く炙ってご飯にのせて海苔で巻く。我が家の子供たちも大喜びのスパムおにぎり!行ったことないけどハワイの味!小ぶりのおにぎり3つ食べました。15分ほど休憩して次は袴腰山を目指します。

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▲鉄塔をくぐって左へ。

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▲向こうに見える鉄塔まで行きます。

このあたり、右手から草がせり出していて、何か棘があって当たったら痛いし服にひっかかるし避けようにも左手は急斜面だし…で、かなり慎重に進みます。そんな時、ガサガサと草をかき分ける音がする。見ると鹿!すぐ近くだったからか、背中に乗れそうなくらい大きい。と思った次には藪の中を駆け下りて去って行きました。

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▲二つめの鉄塔からの眺め。おー、なかなか。

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▲そのまま山沿いに斜面を進んで…

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▲山に入ったらすぐに右!わかりにくいので注意。

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▲ここから袴腰山の山頂目指して登ります。まぁまぁの登りだけど道はいい。

このあたり進めそうなところが広がってるのでルートをしっかり確認しながら進みます。今日は2回道を間違えてるからなおさら。あやうくスルーしかけたけど山頂の表示を発見。ここでちょうど5時間経過。予定では立木観音まで5時間くらいと思ってたのでちょっと遅れ気味。

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▲登り始めて10分もしないうちに山頂到着。

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▲ルートが明確でないとこは苦手…

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▲山頂から5分ほどで分岐到着。立木山方面、見晴台へ。

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▲見晴台。いかほどの見晴かというと…

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▲こんな感じ。

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▲アルミの道標の通り、まっすぐ進む。

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▲ここから下る!なかなかの下り!調子乗るぜ!ひゃっほー!

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▲ロープが渡してある砂地の斜面。こういうところはむっちゃスベるので調子に乗りません。

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▲四つ辻に出た。このまま真っ直ぐ。

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▲立木山へ最後のクライム!ゴールは近い!

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▲また分岐。立木北口参道って何や?とりあえず立木山方面へ。

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▲あとはひたすらトレイルを走る!

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▲しばらくいくと右手に分かれ道。

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▲どうやら三角点があるらしい。なんとなく期待できないけどせっかくだし。

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▲予想通り景色も見えなきゃ到着感もない。

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▲残っていたアミノバイタルを飲んで出発。

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▲林道に出た。下りきったら左へ。

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▲お寺の入り口発見!

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▲立木観音に到着!やった!

午後1時49分、出発から約5時間50分で目的地、立木観音に到着しました。道に迷った40分を差し引くと5時間10分。だいたい予想通りだったのかな。

ここ安養寺、通称立木観音は弘法大師空海が開いたお寺で、参道にはおよそ800段の階段が続きます。僕は山側から入ったので階段を登ってませんが、結構な長さの階段を登りきった参拝者をもてなすため、境内には御茶所があります。

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▲まずはウワサの御茶所へ。

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▲ゆず湯を頂く。なにこれげきうま!

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▲境内はそれほど広くないけど良い雰囲気。

ちなみに立木観音の由来はこんな感じ。

1. 空海「あんなとこに霊木発見!でも川の流れきつくて渡れへん。」

2. 鹿「おっす!オレ白い雄鹿!背中に乗ってけよ!」

3. 鹿「はい到着!実はオレ観音様。じゃあなー!」

4. 空海「うおマジか!じゃあこの霊木、立木のまま観音像彫るわ!」

で、それが立木観音になったそうです。

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▲鹿にオネエ座りって誰やねん。と思ったら空海先生でした。失礼しました。

この出来事が空海42歳の時。そんなわけで安養寺は厄除けにも御利益があると言われてます。そして現在、僕も42歳。さっき出会った鹿は背中に乗せてくれなかったし、未だ人生の霊木探して山の中を迷走中。

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▲ギャルっぽい女性が2人、二礼二拍手一礼してました。いや、お参りする気持ちがあればそれでいいじゃない。

今回のルート、岩間寺までは走りやすかったけど、それ以降は整備されてない山道が多かった。奥宮神社から宇治へ抜けた方が走れるのかなぁ。

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▲今回のルート、約21.5キロ。途中2か所右に出っ張ってるのがルート間違い。

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▲標高はこんな感じ。

この後、階段を降りてバスに乗って20分、JR石山駅から帰路につきました。