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右足の幅がFでした。

サブ6ランナーかく語りき

もうナイトトレイルとかできひんわって話

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僕はいわゆる霊感とかそういうものにご縁がなくて、これまでも不思議な体験はほとんどしたことがありません。でも、信じるか信じないかで言うと信じる方で、怖いか怖くないかで言うと怖い方です。
昔はそんなに怖いと思ったことはないんですけどね、歳を重ねるごとに怖がりになるわ、涙もろくなるわ、感受性豊かな今日、この頃。
ちなみに最近怖かったのはPSVRでバイオハザード7の体験版をやった時。あれはヤバい。むちゃんこ怖い。結局独りでは最後までプレイできなかったヘタレです。

さて。そんな僕のヘタレ心を刺激するノンフィクション「山怪」。先日発売された「山怪弍」と合わせて読みました。タイトル通り、山にまつわる奇怪なお話が収録されているのですが、いわゆる民話やおとぎ話的な内容ではなく、山に暮らす人々から、彼らが実際に体験したこと聞いたことをまとめた内容になってます。

狐や狸に化かされるような内容から、姿の見えない物音、謎の光源体、説明できない出来事などなど、大したオチもなく淡々と語られていきます。それがまた真実味あって、山に対して恐怖というより畏怖を感じます。

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▲山でこういうの見かけるとやっぱちょっとコワイ

地学的に言うと山は単純に地形が隆起した場所なわけだけど、やっぱりそれだけの説明じゃ足りなくて、そこに住まう数えきれない生き物が複雑に連鎖しながら、朝も夜も何かが活動している不思議な世界であって、そういうところには今の科学では解明できない何かがあってもおかしくないと思うわけです。

昨年2016年の3月に京都にある志明院(金光峯寺)まで走って行ったことがあります。この志明院、京都を流れる鴨川の源流として有名で、空海先生が修行したとか、道真公が作った仏像があるとか、なかなかのパワースポットでもあります。歌舞伎「鳴神」の舞台でもあり、最近だと「もののけ姫」を発案するきっかけにもなったとか。

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志明院山門前にて。これより先は撮影禁止、手荷物持ち込み禁止!

境内はとても神聖な空気が流れていて、霊感のない僕ですら厳かな気持ちになる、そんな独特の雰囲気があるお寺です。確かに何かいてもおかしくないような気にもなるし、司馬遼太郎も実際にここで奇怪な体験をしたと書いてます。

それはさておき、ここにおられるご住職の奥さんが非常にチャーミングな方で、滞在中いろんなお話をしてくれたのですが、その時にひとつ興味深い話を聞きました。霊的なものではなく、不思議なものを見たという話。

ある日、庭に出てみるとソフトボールくらいの真っ黒な塊がおいてあったそうな。「ちょうどね、その辺りにあったのよ。」と指をさして教えてくれた場所は何の変哲もない植え込みの近く。昨日まで何もなかったのに何だろうと近寄って見てみると、小さな虫が無数に集まってその塊を作っていたそうです。翌日にはもう跡形もなく消えていたらしいのですが、半世紀以上ここに暮らしていてこんなものは初めて見たわと驚いておられました。そして「山はね、まだまだ知らないことがたくさんあるのよ。」とも。長年そこに住んでいる人が言うのだから、本当にそうんなんだろうなぁと強く納得したのを覚えています。

と、まさにこんな感じで「山怪」の内容は綴られています。

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▲「山深い」とはよく言ったものです

山には獣、鳥、虫、たくさんの動物たち、そして木、草、苔、たくさんの植物に覆われていています。そんな多くの生命で構成された山は、もはや生き物だと言ってもいいんじゃないかと。山を「やま」と言わず「さん」と言えばなんとなく擬人化された感じで、「大文字さん」とか呼んだりすると、それはそれで愛着もでるのかなと。

ちょっと話がズレたけど、トレイルランニングで山を走る時は、「山に勝つ!」とか「山と戦う!」とかそういう思いじゃなく、山の恩恵をわけてもらうような謙虚な心構えが必要なんだと思います。

とはいえ、こんな奇怪な話を知ったら、夜にトレイルとか怖すぎるわ。とりあえず、油揚げを持って山には行かないようにします。狐に化かされるから。

ちなみに僕は山に行く時、だいたいお守りを持っていきます。厄年なので怪我をしないようにという思いで持ってたけど、これからは「よくわからないモノ」から守ってもらうために持とうと思います。

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▲お守りが頼もしく思えるぜ!