右足の幅がFでした。

サブ6ランナーかく語りき

ワラーチ作って試走したら虫に刺されて唇が腫れた話

 

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なかなか着手できなかったワラーチ作りですが、この休みに何とか完成させることができました。ワラーチとはメキシコのタラウマラ族が古タイヤのゴムと革ひもで作ったサンダルのことで、それが独自の(?)進化をして今に至り、ネットで検索すると実に様々な種類のワラーチを見かけることができます。
今回、僕が挑戦するのは408ownworksさんが提供する自作キットをお手本とした、いわば「408式ワラーチ」。メインのヒモにはPPテープを使用し、アジャスターでテープを固定するタイプのもの。これまで履いていたものと、ほぼほぼ同じものを作ります。

まずは材料を紹介。ゴムバンド以外はすべて梅田の東急ハンズで購入。

・ビブラムシート8338  ・・・ ¥1620
・ビブラム半張板1/6  ・・・ ¥2268
・PPテープ      ・・・ ¥258(2m)
・パラコード      ・・・ ¥129(1m)
・ラダーロック     ・・・ ¥???
・アジャスター     ・・・ ¥75
・ゴムバンド      ・・・ ¥108
・ボンド        ・・・ ¥270
・紙やすり       ・・・ ¥66

使用したものをふくめて、ざっと4794円。PPテープやパラコードは少し余分に購入したので、実際には5000円を少し超えたくらい。ちょっと間違って買ってしまったのが半張板。ノンスリップシートを買おうと思っていたのだけれど、見た目が同じようなものだったので良くわからずにこっちを買ってしまいました。
しかし、そもそも半張板は靴底の補修に使うもので、靴を滑らせないようにするもの。滑らないという用途では同じなのでこのまま使用することに。

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▲おなじみビブラムシート。10㎜のものを探していたけど見つからず、今回も7㎜。

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▲ノンスリップシートと思って買ったら違ったっぽい。でも滑らないから、まいいか。

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▲計り売りのPPテープ。今回は5m購入した。

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▲ゴムひもワラーチ作りでも紹介したパラコード。20㎝に切る。

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▲PPテープを止めるパーツのラダーロック。店になかったので、前のワラーチのモノを使用。

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▲こっちがアジャスター。いろんなサイズのものが売ってます。

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▲ゴムバンドは自作!100均でゴムを買って来て…

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▲適当な長さに切って縫い合わせて…

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▲ひっくり返すとゴムバンドの出来上がり!

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▲ソールと半張板をくっつけるためのボンド

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▲そして紙やすり!どれくらいの粗さがいいのか、皆目見当つきません。

まずはソールに半張板を接着します。ところで、このソール、両端から3㎝ほど少し溝が浅い。どうしてそうなってるかわからないけど、きっと何か意味があるのでしょう。
溝が浅い部分を切り取っても足型は十分入るので、この部分は切り取ることにしました。その大きさに合わせて半張板を張り付けます。

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▲この部分だけ…

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▲溝が浅い。

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▲よくわからないので、この部分は切り取ってしまいます。

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▲ソールの大きさに半張板を切り取ったら、

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▲ボンドが引っ付きやすいようにやすりがけ。ちなみに長女がお手伝い。

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▲全面にまんべんなくボンドを塗って貼り付けます。

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▲一回の作成でほとんど使ってしまった!

ここでソールに重しを乗せて一日ほどボンドを乾かします。早く続きをしたいけれど、ここはグッと我慢。

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▲一日ねかせたものがコチラです。

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▲半張板が2㎜ほどあるので、8~9㎜くらいの厚みになった。結構しっかりしてる。

次に足型を取ります。本当ならば両足ちゃんと別々に型を取るべきだと思うのですが、ちょっと横着して大きい方の右足だけとりました。ちなみに右足の幅はFです。
前回、ギリギリを攻めて失敗するのがこわかったので少し大きめに型を取りましたが、意外といけることがわかったので、今回は足と同じくらいの大きさで取りました。

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▲A4のコピー用紙に足をのせて…

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▲ざっくりと足型をとります。

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▲きれいに整形したもの。とくに外側は少しふくらみをもたせてます。

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▲ソールに乗せて上からなぞります。白のマジックとかの方が断然おすすめ。

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▲型に合わせて切り取りました。

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▲両足切り取ったところ。半張板のおかげでこっちの面も裏側みたい。

ソールに型を映して切り取るわけですが、ソールが黒いので明るい色のマジックを使う方が確かです。僕は黒マジックを使いましたが、何回もなぞらないとラインがわかりにくかったです。

切り取りはOLFAの普通のカッターナイフを使用。最初に型を縁取り、次にしっかり切り込んで、さらに深く切り込んで、最後に丁寧に切り離す…という感じで4回ほど刃を入れました。丈夫なゴムなので、結構、力がいるし手も疲れます。刃が滑ってケガをしないよう気を付けます。

ソールができたら次は穴あけ。これには皮ポンチを使います。以前、自作の時に近所のホームセンターで買いました。穴の大きさには諸説ありますが、5㎜のもので間違いないと思います。408式ワラーチでは鼻緒の部分に2か所、左右くるぶしの下に2か所、合計6か所穴をあけます。左右の穴はその後つなげて大きくします。

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▲穴をあける!ホントは木槌かゴムの方が良いかも。

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▲親指と人差し指の間に2か所。ここにパラコードを通します。

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▲ソールが右足だったり左足だったり統一なくてすみません…くるぶし下に2か所!

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▲穴と穴をつないでベイマックスみたいにします。ここにPPテープが通ります。

穴をあけたら、最後にヒモを通していきます。パラコードとPPテープを使うわけですが、必要な長さに切った後、切り口は火であぶって固くしておきます。僕はタバコを吸わないので、ライターを持ってません。なのでチャッカマンを使いました。しかもチャッカマンターボ!どうでもいい!

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▲パラコードの先をあぶる。ペンチなのでキュッとしめてみました。

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▲PPテープの切り口も同様。出たがり長女、2度目の登場。

ここから先は本家408ownworksさんが紹介する動画をご覧ください!

ワラーチDIYキットの紐の結び方 - YouTube

僕もこの動画を見ながら作成しました。ところが!ですよ。つい最近、新しいヒモの結び方がアップされているではありませんか!しまったなー、先にこっちを見ればよかった!ルナサンダルに近い構造になってるんですかね、テンションの調整がやりやすそう。先日のゴムひもワラーチの時にいろいろ試行錯誤してみたけれど、408式の結び方は本当によく考えられてるなぁと思います。

ワラーチDIYキットの紐の結び方2 - YouTube

 というわけで…

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▲ヒモを通してみました。

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▲ジャーン!完成!でも、やっぱり靴底みたいな見た目。

出来上がったらすぐにでも走ろうと思うのが人情ってもの。しかし完成したのが夜だったこともあり、試走は翌日に持ち越し。

そして来る10月9日。大安吉日!新しいワラーチをおろすには絶好の日和。というわけで朝からさっそく走りにいきました。思いのほか走り心地がよくて、しかもグリップ力が半端ない!まるで靴底の上を走ってるよう!(いや、実際そうだけど)

この日はヒモを調整しながらゆっくり平坦を走るつもりでしたが、急きょ予定変更、サッとトレイルに入ります。前日に大雨が降ったので道はぬかるんでいたりと、良いコンディションではなかったのですが、それでも足元は快適!

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▲濡れても大丈夫!ハイグリップだぜ!ふふふ~ん

今回の試走で気になったのは、やはりヒモのテンション。カカトのヒモがぬけやすかったり、鼻緒の部分に負荷が掛かって痛かったりと要チューニング。これは都度調整していかないと仕方ないことなので、しばらく履き続けて解決したいと思います。

それから型の大きさ。横は問題なかったけどつま先部分。下りで足が前にいくと指先が少しソールからはみ出てしまいました。安全のためにもあと5~8㎜ほど余裕を持たせても良かったかなと思います。

まだあまり距離を走ってないのでこんなところですが、概ね今回のワラーチ作成は成功したのではないかと思います。しばらくはこれをメインの相棒としてがんばります!

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▲そんな感じで調子良く走ってたのですが…

 

余談

トレイルを抜けた後、もう少し走りたい感じだったので、近くの公園に続くランニングコースに入りました。思えばこの判断が良くなかったわけで…

何気に走っていたら突然、黒い物体が視界に入って、ほぼそれと同時に左上唇をわしづかみにされたような衝撃が!これまで、虫が目に当たって涙したことや、口に入って危うく飲み込みそうになったことはあったので、経験から何かの虫が当たったんだな、ということは瞬時に理解しましたが、これはこれまでとはちょっと違う!

名状しがたい痛みと何かがへばりついた感覚に軽いパニック、福本清三さん並にのけぞり、右手でその物体を払いのける姿はおよそ何かに憑りつかれた人の動きで、まわりにいたランナーが心配して声を掛けてくれても良かったんじゃないかと、今にして思うわけですが、その時はもはやそんな余裕もないわけで。

結局、その払いのけた虫がなんだったのか、本当に虫だったのかも含め確かめるよしもないのですが、何せむちゃくちゃ痛かった!あまりの痛さにタオルをあてると、かすかに出血…!当たった衝撃で傷ができたのか!?と。

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▲左上唇の内側(唇と歯茎の間)から謎の出血!

かなりの痛さにうずくまりながらも、とりあえず家路につきます。幸い自宅までは2㎞弱、それほど遠くはありません。トボトボ歩いている間も痛みは全然引かず、タオルをあてながら歩いていたわけですが、今度はなにやら違和感が…。

どうやら唇がどんどん大きくなってる雰囲気。歯医者さんで麻酔をうたれた時のような、なんか自分の身体とは違う感覚に近い。そうこうしてる間に気のせいとは到底思えないくらい腫れあがり、おそるおそる車の窓に自分の顔を映してみると、もはや自分とは思えない!片唇が腫れるだけでこうも人相は変わるのか!

左上唇がものすごい主張し出して、まさに逆いかりや長介状態のまま帰宅。その顔を見た家族全員が大爆笑してド、ド、ドリフかっ!と思いながら「ぜんぜん大安ちゃうやんかーい!」というオチでした。

とりあえず、傷口から膿を絞り出して(これも痛かった!)薬飲んでひと眠りしたら、腫れも痛みをずいぶん治まって、翌日にはほぼ気にならない程度になりました。
皆さんもランニング中の、虫との遭遇には十分お気を付けください。